
「証拠固めをする」
刑事事件などの事件は、最初は「おそらくそういうことがあったんだろう」という程度で発覚したとしても、その後、目撃者や当事者の話をまとめることで事件の概要、全体像、因果、経過がはっきりとしていき、証拠となる書類や凶器などの物証、利害関係者などによる具体的な証言によって、事件の輪郭とともに細部が確定していきます。
このように事件の外見をはっきりとさせて形を作り、「固めていく」ときの証拠集めが「証拠固め」です。
「裏を取る」のは、事実の確定のために必要な証拠を確保することですから、証拠固めをする、とはほぼ同義となります。
「裏を取る」の対義語は?
「裏を取る」と反対の意味を持つ言葉としては、以下のようなものがあります。
「正面突破」
「裏を取る」という作業は、知的な行為です。ある事実があったということを、人から聞いた話だけで確定するのではなく、自分自身でも確認できるように証拠を集めてくるという意味ですから、地道で遠回りな行為でもあります。
これに対して「正面突破」は、力にものを言わせて真正面から敵に突っ込むのですから、知恵よりも腕力の側面が強いものです。細かい策を使わずに力で押し込むのですから、裏を取るという地道で遠回りな方法とは対極にあると言えましょう。
「collect evidence」
「裏を取る」は英語で「collect evidence」と表すことができます。「証拠を集める」ということです。例文も示しておきましょう。
The detective collected evidence and he gave that to the client.
その探偵は裏を取って証拠を集め、依頼者に渡した。
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