
「大悟徹底」の使い方・例文
「大悟徹底」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。文法的にどのような使い方をしているのかもチェックしていきますよ。
1.彼女が人気があるのは、欲が一切感じられず大悟徹底しているように見えることも一因だ。
2.大量消費の現代にあって、清貧な生活を続ける私のおばあちゃんは日本の仏教用語でいうなら大悟徹底していると言える。
例文1.は、欲が感じられないことによって高感度が高い女性のことを言及しています。例文2.のほうは、大量消費大量廃棄の現代にあって、昔からの清貧な思想を持ち続ける祖母についての話です。
なお、例文1.でも例文2.でも「大悟徹底して…」となっており、「大悟徹底」に「する」をつなげて動詞化した表現になっています。この動詞化した表現が、一般的な使い方です。
「大悟徹底」の類義語は?違いは?

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それでは、「大悟徹底」の類義語についての説明です。「大悟徹底」は仏教語であるため類義語の仏語が多くなりますが、そのうちの二つについて詳しく見ていきましょう。
「転迷開悟」
「大悟徹底」の類義語には、「転迷開悟(てんめいかいご)」があります。意味は、煩悩がもたらす迷いや悩みを棄て涅槃(ねはん)の悟りを得ることです。「転迷」は煩悩からくる悩みを捨てること、「開悟」は悟りの境地に達することを表しています。
仏教語ではありますが、島崎藤村の「夜明け前」にも登場するなど、一般的にも使われる表現です。なお、「転迷開悟」の「開」は「解」とすることもあります。
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