化学

5分でわかる「フェノールフタレイン」アルカリ性になると変色するのはなぜ?元研究員がわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。化学の実験によく登場するフェノールフタレイン溶液って知っているか?

水溶液がアルカリ性かどうかを調べる目的で使用される試薬なんだが、なぜアルカリ性で変色するか知っている人は少ないかもしれないな。

今回は「フェノールフタレイン」を使った実験や、なぜアルカリ性で変色するかについて、化学実験を生業にしてきたライターwingと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

wing1982

ライター/wing

元製薬会社研究員。小さい頃から化学が好きで、実験を仕事にしたいと大学で化学を専攻した。卒業後は化学分析・研究開発を生業にしてきた。化学のおもしろさを沢山の人に伝えたい!

1.指示薬とフェノールフタレイン溶液

image by iStockphoto

ここに未知の透明な液体があるとします。この液体が酸性なのかアルカリ性なのか中性なのか調べたいときに、あなたはどのような方法で調べますか?

匂いを嗅いだり少しだけ触ってみたり、五感を使うのも有効な方法ですが、強酸だったりしたら怖いですよね。

そんな時には、pH メーターやリトマス紙、そして酸性やアルカリ性で色が変わる指示薬と呼ばれる液体を使って調べることをお勧めします。ではまず最初に、指示薬について解説していきましょう。

1-1.指示薬って何?

ある液体が酸性なのかアルカリ性なのか中性なのか、確認したい時に使われる 1 つの手段が指示薬と呼ばれる薬品を加えて色の変化を見る事です。

1 億個以上あるといわれている化合物の中で、例えばアルカリ性の液体に触れたときに透明から赤紫色に変化するなど、溶液の性質によって色が変化するものを指示薬として利用しています。

指示薬とひとくちにいっても、様々な化合物によるものがあり、それぞれの特徴を把握して使用することが必要です。

1-2.指示薬と pH

酸性アルカリ性を判断する指示薬として利用されているものは 20 種類以上ありますが、その中でも中学や高校で習う代表的な指示薬について学んでいきましょう。

指示薬の名称と合わせてお話したいのが、pH がいくつで色がどのように変わるかという事です。

ここで pH について簡単におさらいしましょう。pH(ピーエイチ、またはペーハー)とは、酸性・アルカリ性の程度を表すものさしとして、pH 1 ~ 14 までの数値で表すものです。

pH 1 が強酸で、pH 7 が中性、pH 14 は強アルカリと覚えておきましょう。

1-3.代表的な指示薬と変色域

次に、酸アルカリ指示薬の中でも代表的な指示薬について学んでいきましょう。まずは、表題にもなっているフェノールフタレイン溶液からお話します。

フェノールフタレイン溶液は変色域以下では無色透明の液体です。変色域(色が変わるpH)は pH 8.3 ~ 10.0 無色から赤紫色(紅色)に変化します。ということは、酸性からアルカリ性もしくは中性からアルカリ性に変化する時に色がつくという事です。そしてあまり知られていませんが、さらに pH が高い強アルカリ性では再び無色になります。

次は、メチルオレンジ溶液についてです。メチルオレンジ溶液の変色域は pH 3.3 ~ 4.4赤色からオレンジ色さらに黄色に変化します。酸性から中性よりの酸性に変化する時に変色するという事になりますね。

最後に、ブロモチモールブルー( BTB )溶液についてです。ブロモチモールブルー溶液の変色域は pH 6.0 ~ 7.6黄色から緑色さらに青色に変化します。酸性から中性そして弱いアルカリ性に変化する時に変色するという事です。

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指示薬には酸アルカリ指示薬の他に、酸化還元に反応する指示薬、吸着に反応する指示薬、対象物質が存在する時に反応する検出用指示薬などがあるぞ。

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