
「くんしはひょうへんし、しょうじんはおもてをあらたむ」と読みます。「君子」は徳の高い人。「豹変」は豹の毛が抜け変わって、鮮やかな模様になることで、転じて根本から変革することを意味します。「小人」は小人物、身分の低い人。「革面」は表面的に改めるという意味。全体では「高貴な人は過ちがあればすぐ改める、小人物は表面的に改めるだけだ」という意味になります。
「大人虎変」「大賢虎変」賢者は変化に対応する
「大人虎変」は「たいじんこへん」と読みます。この言葉も「君子は豹変す」と同じく出典は『易経』です。「大人」は徳がある立派な人、「虎変」は虎の毛が美しく生え変わること。意味は、「賢人は、時代の流れに応じて日々自己改革すること」、また「すぐれた為政者は時代の変化に応じて古い制度を新しい制度に改革すること」です。元来の良いニュアンスの意味に近い言葉ですね。
「大賢虎変」は「たいけんこへん」と読みます。こちらも『易経』が出典で「大人虎変」と同じ意味です。
「朝令暮改」命令がコロコロ変わる
朝に出された命令が、すぐ夕方には改められるという意味。政策や方針が一定せず、命令がすぐに変わってしまう様子を表しています。最近使われている、悪いニュアンスの意味に近い言葉ですね。
「君子は豹変す」の反対語は?
「君子は豹変す」の反対語には、どんな言葉があるでしょうか。
「初志貫徹」最後までやり通す
「初志」は最初に思い立った考え、「貫徹」は貫き通すこと。つまり、最初に思い立ったことを最後までやり通すという意味です。「豹変」を突然変わるという悪い意味にとらえた場合の対義語ですね。
「首尾一貫」筋が通っている
「首尾」ははじめから終わりまで、「一貫」は同じやり方で通すこと。はじめから終わりまで同じやり方で通すという意味になり、態度や方針がぶれず、筋が通っているという良いイメージで使われています。
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