
3分で簡単「表面張力」どうして水が広がらないの?水滴が残らないようにするには?理系ライターがわかりやすく解説

ライター/R175
1.表面に付着する水滴

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雨に濡れた窓ガラス。窓ガラスに撥水処理などをしていなければ窓に当たった雨粒はガラス状に薄く広がるでもなく、真ん丸な水滴になるでもなく「べちゃっと」ガラスに付着していますね。
物体上での液滴の広がり

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固体物体の上に少量の水を滴下した時、物体の種類によって広がり方に差が出てきますね。滑らかな金属の上に滴下すると少し広がり、テフロンコーティングしたフライパンの上ではあまり広がらない。また、液体の種類によっても変わります。例えばサラダ油だとテフロンコーティングしたフライパンの上を水よりも広がっていきますね。
物体上での液滴の広がり方は固体、液体に働く表面張力が関係しています。固体上に液体を滴下したとき、液体自身には縮まろうとする力が働き、固体には液体を広げようとする力が働くのです(詳細は後述)。
2.液滴が残った時の問題点
液体の広がり方によっては付着した液滴がそのまま残ってしまいまい悪影響を及ぼす場合があります。
フロントガラスから雨粒が離れない
自動車に乗っていると、雨の日はかなり視界が悪くなると感じることでしょう。その原因の1つはフロントガラスに雨粒が付着し視界を遮ること。これにいは、フロントガラスが雨粒を広げようとするが広げきれない、雨粒自身は縮まろうとするけれどフロントガラス上を「コロコロ」転がれるほどの形状までは縮まり切れない。その結果、「中途半端な」形状の水滴となりガラス上に留まってしまうのです。
仮に雨粒がガラス上にきれいに広がってくれたらまだマシ。この場合はガラス上に水膜が出来ることになりますが、水滴がたくさん残っているよりは視界がいいはず。また、雨粒がカラス上に広がらず球状になっていたら、勝手に転がっていくのでフロントガラスに雨粒は残りません。
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