物理学

5分でわかる「ガルバニー電流」金属を噛んた時に歯がしみるのはなぜ?理系ライターがわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。板チョコやキャンディを食べた時、誤ってアルミの包紙も噛んでしまった時に歯がしみる現象、実はその原因は電流が流れること。この電流のことをガルバニー電流という。歯科医院の広告などでたまに見かける単語だと思う。

電源に繋いでないのに、なぜそのような電流が発生するのか?「ガルバニー電流」について理系ライターのR175と解説していく。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

R175

ライター/R175

関西のとある国立大の理系出身。学生時代は物理が得意で理科の教員免許も持っている。技術者の経験があり、教科書の内容では終わらず身近な現象と関連付けての説明を心掛ける。

1.本記事の流れ

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今回のテーマ「ガルバニー電流」とは、ざっくり言えば化学電池によって流れる電流のこと。歯で金属を噛んでしまった時、化学電池と同じ事が起こっているのです。したがって、本記事ではまず化学電池やガルバニー電流について解説し、その後金属を噛んだ時にキーンとするメカニズムの説明に移ります

2.化学電池

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電池の役割は電圧を発生させることであり、電圧を発生させるために化学反応が用いられます。そう言う意味で、全ての電池が「化学電池」というわけですね。わざわざ「化学」を付けなくてもいいかもしれません。単に電池と称する場合も化学電池と称する場合も意味は同じです。

電圧(電流)発生の仕組み

電圧(電流)発生の仕組み

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電圧(電流)を発生させるためには、常に電子が移動し続ける状態を作る必要があります。電子を発生移動させるために用いられているのが酸化還元反応。ちなみに電圧電流の違いですが、電流を流すためには電圧(電位差)を立てることが必要です。正の電荷が多い(+気味)のところと負の電荷が多い(-気味)ところがあると、電流が流れようとするもの。電位差とはこの電荷の差のことで、差が大きければ大きいほど電気が流れようとするパワー(電圧)が大きくなります。導電体(電気抵抗が小さい物質)に電圧が立った時に結果として流れるのが「電流」。

金属の酸化・還元

金属の酸化・還元

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酸化、還元反応は電子が増えたり減ったり「移動」する反応。これにより電流を発生させられますね。酸化反応に関して、例えば鉄を水や空気にさらして放置しているとすぐに錆びちゃいます。この錆びるという現象が化学でいう「酸化反応」。金属はその電子配置から、電子をいくつか追い出した方が安定するのです。負の電荷である「電子」を追い出すのでその後金属は陽イオンとなります。基本的に全ての金属が電子を追い出し陽イオンになるものと考えましょう。還元反応は酸化反応の逆で錆びていた金属が電子を奪い返して元に戻る現象です。

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酸化還元反応で電子を移動させることで電圧を発生させられる。大抵の金属は電子を追い出し陽イオンになろうとするので、この性質を使えば電子を移動させられそう。一方、酸化反応ばかり起きていても上手く回らない気がする。電子を受け取る側も必要。どうやってそれを準備しようか。

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