1.田中さんは、仕事で大きなミスをして上司に厳しく叱られても平然としている。肝が据わった人だ。
2.甲子園の決勝、1点リードのの9回裏ノーアウト満塁で登板となった藤田投手。笑っている。肝が据わっているなぁ。
3.未曽有の大災害の時には、肝が据わった人が国のリーダーであってほしい。
例文1は、どんなに厳しく叱られても全く平然としている様子の田中さんについて、「肝が据わる」を使用して神経の図太さに感心していることを表しています。自分のミスが原因で厳しく叱られたら、普通は動揺してしまいますよね。
例文2は、1点リードの9回裏のノーアウト満塁で登板した投手が笑っている様子について、「肝が据わる」を使用して心の強さに感心していることを表しています。ヒットを打たれれば同点・サヨナラ負けの場面です。その場面で笑顔でいられるという人は、まずいないでしょう。
例文3は、未曽有の大災害の時には、「落ち着いていて動揺せず対応できる」人がリーダーであってほしい…という文脈で「肝が据わる」が使用されています。
「肝が据わる」の類義語は?
image by iStockphoto
続いて、「肝が据わる」の類義語を解説します。「肝が据わる」の類義語は「腹が据わる」「度胸が据わる」「強心臓」の3つです。意味の確認と「肝が据わる」との比較を行っていきます。
「腹が据わる」:覚悟ができていて、物事に動じない
「腹が据わる」は「覚悟ができていて、物事に動じない」という意味の慣用句です。ここでの「腹」は「おなか」の意味ではなく、「度胸」や「胆力(物事に恐れずビクビクしない気力)」という意味を表します。意味やニュアンス・使用場面において、「肝が据わる」との違いはありません。
「度胸が据わる」:どんな事態に直面しても動揺しない
「度胸が据わる」は「どんな事態に直面しても動揺しない」という意味の慣用句です。「度胸(どきょう)」は「物事に動じない心」という意味を表します。こちらも、「肝が据わる」と「腹が据わる」と意味やニュアンス・使用場面の違いはありません。
\次のページで「「強心臓」:物事に動じない力があること」を解説!/
