「寂滅為楽」の使い方・例文
「寂滅為楽」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。意味合いの面からも文法的な面からも両方見ていきますよ。
1.書道の達人である私の先生は、寂滅為楽のごとく名声や金銭にとらわれることなく人生を楽しんでおられるように見える。
2.欲があるから不満やストレスがたまるのなら、自己と向き合い寂滅為楽を目指したい。
例文1.は、師のようすを見て煩悩から離れて生きているように感じていることを表しています。例文2.のほうでは、不満やストレスの要因が欲であると考えると寂滅為楽を目指してみたいと思うようになったということです。
文法的には、「寂滅為楽の…」「寂滅為楽を…」というように、四字熟語を名詞として扱って表現しています。このように、四字熟語をひとかたまりにして名詞としての使うのが一般的です。
「寂滅為楽」の類義語は?違いは?
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それでは、「寂滅為楽」の類義語についての説明です。「寂滅為楽」とよく似た意味である類義語はいくつかありますが、そのうちの二種類について一緒に見ていきましょう。
「転迷開悟」
「寂滅為楽」の類義語には、「転迷開悟(てんめいかいご)」があります。意味は、煩悩による迷いから切り離して悟りを開くことです。「転迷」は煩悩からくる迷いなどを捨て去ること、「開悟」は悟りの境地に達することを表しています。
「転迷開悟」は、「寂滅為楽」のように煩悩を捨てて心の安寧を得ることは楽しいというところの意味までは含まれていませんでしたが、近い意味を表していますよ。
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