化学

5分でわかる「モル濃度」!溶液1L中に溶質が何モル溶けている?元研究員がわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。化学を学ぶ時に必ず出てくるモル濃度だが、得意な人は意外と少ないよな。

実はモル濃度は理解しやすく、順番に一つ一つ考えていけば、必ず自信をもって解くことができるようになるはずなんだ。

今回は「濃度」と「モル」、そしてモル濃度を求める「計算」について、化学実験を生業にしてきたライターwingと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

wing1982

ライター/wing

元製薬会社研究員。小さい頃から化学が好きで、実験を仕事にしたいと大学で化学を専攻した。卒業後は化学分析・研究開発を生業にしてきた。化学のおもしろさを沢山の人に伝えたい!

1.濃度ってなんだろう?

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「濃度」って日常生活でも使われる言葉だと思います。コーヒーが薄かったり、お味噌汁が濃かったり、濃度の濃い薄いを感じる場面は意外と多いですよね。

そんな身近な濃度でも、計算問題を解かなければならなくなると、途端に訳が分からなくなり、化学って苦手と拒否反応を示す方が実は少なくありません。

それはとてももったいない事だと思います。濃度は順序だてて考えていけば、必ず簡単な計算で答えを導くことができるからです。

ではまず、濃度とは何なのか?から紐解いていきましょう。

1-1.濃度を理解する

では、濃度とは何かを言葉で説明してみましょう。

例えば、ここに食塩を水に溶かした食塩水があるとします。大雑把にいうと、この食塩水には食塩がどのくらい溶けているのか?を示すものが濃度です。

これを化学の言葉で表現すると、この溶液には溶質がどのくらい溶けているのか?というふうに言い換えることができます。

ここで「溶質」「溶媒」「溶液」という言葉を覚えておきましょう。溶かされている物質が溶質溶かしている物質が溶媒溶質と溶媒全体のことを溶液といいます。食塩水で例えると、溶質とは食塩、溶媒とは水、溶液とは食塩水のことです。

濃度を表す単位にはいくつか種類があり、それぞれ何を何で割るのかが違います。では、小中学校で一番最初に学習する濃度である、質量パーセント濃度から解説していきましょう。

1-2.質量パーセント濃度

1-2.質量パーセント濃度

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理科の授業で「食塩何グラムを水何グラムに溶かしました。濃度を計算して求めましょう。」という問題を解いたことがあると思います。この時の濃度というのが質量パーセント濃度です。

質量パーセント濃度(%)= 溶質の質量(g)÷ 溶液(溶質+溶媒)の質量(g)× 100

という計算式で導かれ、溶液中に溶質が何パーセント含まれているかを表しています。食塩水を例にとると、食塩水中に食塩が何パーセント含まれているかを示す基本的な濃度です。

1-3.モル濃度(体積モル濃度)

1-3.モル濃度(体積モル濃度)

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化学で一番よく使われるのがモル濃度です。モル濃度は溶液1リットル中に溶けている溶質の物質量(mol)を表した濃度で、計算式は

モル濃度(mol/L)= 溶質の物質量(mol)÷ 溶液の体積(L)

で表します。また溶液の体積は次のように変換することもできるのです。

溶液の体積(L)= 溶液の体積(mL)÷ 1000

モル濃度を求めれば、水溶液の体積を量るだけでその中に溶けている溶質の物質量(mol)を簡単に求めることができるので、大変便利な濃度と言えます。

1-4.質量モル濃度

1-4.質量モル濃度

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モル濃度と名前はよく似ていますが、全然違う濃度なので注意が必要です。

実は使う機会の少ない質量モル濃度ですが、沸点上昇や凝固点降下の分野を勉強する際には重要ですし、テストなどで問われることも多いので覚えておきましょう。

質量モル濃度は溶媒1キログラム中(分母は溶媒なので注意が必要です)に溶けている溶質の物質量(mol)を表した濃度になります。計算式は

質量モル濃度(mol/kg)= 溶質の物質量(mol)÷ 溶媒の体積(kg)

です。

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濃度について様々なことが分かったな。濃度を表す単位には種類があり、それぞれ分子が溶質のグラムなのかモルなのか、分母が溶液のグラムなのかリットルなのか溶媒のキログラムなのか、きちんと整理して覚えておこう。

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