
就職難が起業を加速させる
氷河期世代は社会的な状況から就職が難しいことを理解していました。そこで、就職活動に飛び込むのではなく最初から起業を目指す人も。とくにIT関係で頭角をあらわす若手起業家が目立ち始めます。
実は、このように起業で成功した人々を中心に、氷河期世代が不遇になったのは自己責任という意見も。これまでの企業の伝統に頼らず、新しい動向にいち早く目をつけて社会的に成功することも可能ではありました。
新型コロナウィルスにより「氷河期世代」が再来?

就職氷河期世代支援プログラムにより、氷河期世代に特化した支援が始まりましたが、新型コロナウィルスの影響により、現在の学生も氷河期世代になるのではないかと懸念されています。
自粛により業績が悪化する会社が続出
新型コロナウィルスの感染拡大を抑えるため、さまざまな業種で営業自粛が行われました。さらに外出自粛が長引いたことで売り上げが下落する企業が増加。業績が悪化するケースが増えてきました。
当初は宿泊業、飲食業、エンターテイメント業界の影響が目立ってしました。しかし徐々に、海外工場による生産をメインとしている製造業やアパレル業の経営不振も顕著に。事業縮小や撤退が相次ぎます。
採用数が大幅に減るという予測も
そのため入社が取りやめになる学生が増加。内定を出している場合、それを安易に取り消すことはできません。そのため今後、業績悪化を理由に雇用を取りやめる企業が増える可能性があります。
さらに求人そのものが大幅に減るのではないかという懸念も。新型コロナウィルスの問題が完全に解決しなければ、次の氷河期世代が到来してさらなる支援が必要になってきます。
「氷河期世代」の問題は解決の途中
氷河期世代に対する支援はまだ途中という段階。はっきりした成果はまだあらわれていません。氷河期世代の一部はすでに50代になっているため、支援を打ち出すのが遅すぎたという見方もあります。非正規雇用者は、経済状況が悪くなると、まっさきに影響を受ける立場。新型コロナウィルスの影響により、さらに状況が悪くなる可能性もあり、今後も動向をしっかり見ていく必要がありそうです。