北極は北半球、南極は南半球の端にある。北極点、南極点とは地軸自転する天体の地軸が天体の表面と交わる地点のことで、天体の最北端・最南端の場所です。緯度はそれぞれ北緯、南緯90度となる。北極点、南極点の周辺地域をそれぞれ北極、南極という。ところで南極は大陸ですが、北極は大陸ではない。この違いは何でしょうか。他にも暮らしている生き物や気温など北極と南極には違いがある。
今回は環境や生息する生物から北極と南極の違いを比較し学んでいく。解説は科学館職員のリケジョ、たかはしふみかです。
ライター/たかはし ふみか
シロクマに会うことを夢見る高校は化学部、大学は工学部科学系のリケジョ。不思議な現象を解き明かす科学が好きで理系に進んだ科学館職員。
北極と南極の違いとは?
image by Study-Z編集部
地理の用語で極には地軸と地表との交点、という意味があります。北極とは北半球で地軸と地表が交わる北緯90度の地点(北極点)の周辺地域のこと、南極とは南半球で地軸と地表が交わる南緯90度の地点(南極点)の周辺地域ことになるのですね。
ちなみに地球以外の天体にも北極、南極があります。この記事では地球の北極、南極の特徴を学んでいきましょう。
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北極の特徴
北極は通常、北極点から北極圏(北半球の北緯66度33分の緯線より北の地域)のことを指します。北極圏は白夜(太陽が沈まず夜も明るい)や極夜(太陽が昇らず日中も暗い)が見られる区域です。
北極点は現在、カフェクルベン島の北713.5㎞の海上(氷上)にあるとされています。カフェクルベン島とはグリーンランド北端沖に位置する小島で、地球最北の陸地です。
南極の特徴
一方南極は、南極大陸とその周囲の地域のことを指しています。この定義は少しあいまいで、南極圏(南緯66度33分より南)の地域を南極と言う場合や、南極条約で定められた南緯60度から南を指し場合があるのです。南極条約は1961年に発効した条約で、南極の軍事利用や核実験が禁止されています。
また、この南極条約によって南極はどこの国にも属さないとされているのです。南極大陸にある南極点には標識が建てられていますが、年に10mほど移動してしまいます。そのため、毎年1月1日に測定しているのです。
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