

ツンドラという土地・バイオームがどんな場合に成立するのか、どんな動植物が生息しているのかなどを、具体的に学習していくぞ。
大学で生物学を学び、現在は講師としても活動しているオノヅカユウに解説してもらおう。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/小野塚ユウ
生物学を中心に幅広く講義をする理系現役講師。大学時代の長い研究生活で得た知識をもとに日々奮闘中。「楽しくわかりやすい科学の授業」が目標。
ツンドラとは
ツンドラ(Tundra)とは、一年間を通じて気温が低く、地下には永久凍土が存在しているような寒い土地のことをいいます。降水量も少なく、短い夏の期間を除いては植物がほとんど生育できない地域です。

日本語では、寒地荒原とか、凍原などと訳されるようだな。
地理的には、カナダの北部やロシア北部など、北極圏、またはそれに近いところで見られます。
ツンドラは植物だけでなく、動物が生息するのにも厳しい環境。そのため大都市はほとんど発達していません。イヌイットやサーミ人などのごく限られた人々が生活しています。

狩猟や独自の言語など、文化的に非常に興味深い存在だな。
さて、このツンドラという土地ですが、具体的にどんな気候条件のところにあるのでしょうか?
気温と降水量をもとに世界の気候を区分・分類する「ケッペンの気候区分」では、ツンドラの成立する気候(ツンドラ気候)の条件は『一年でもっとも暖かい月の平均気温が0℃以上10℃未満』と説明されています。
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