

端的に言えば不幸中の幸いの意味は「不幸な出来事の中でも救いになること」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
中高生に英語や数学など、指導経験豊富なライター要を呼んだ。一緒に「不幸中の幸い」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/要
塾講師を5年していた経験がある。留学経験があり、学生時代は留学生と英語でコミュニケーションを取っていた。日本語とは違った英語の感覚をわかりやすく伝える。
「不幸中の幸い」の意味や語源・使い方まとめ

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「不幸中の幸い」という表現を聞いたり、使ったりしたことがある人は少なくないはずです。しかし、正しい使い方や意味を理解している人は多くありません。
そこで今回は、「不幸中の幸い」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「不幸中の幸い」の意味は?
「不幸中の幸い(ふこうちゅうのさいわい)」には、次のような意味があります。
1.不幸な出来事の中でせめてもの救いとなること。
出典:goo辞典「不幸中の幸い」
「不幸中の幸い」という表現は、『起きてしまった出来事は、起きない方が良かった』というニュアンスを含んでいます。それでも、『起きない方が良い出来事だったが、まだ救いとなることがあった』という様子を表しているのです。
まとめると、「起きない方が良かったけれども、まだ救いとなることもあり、最悪の事態は免れた」という状況になります。マイナスの意味を持っているように見えますが、慰めのような良い事も含まれるためプラスの意味で使われることが多いです。
運の良さや幸運に恵まれた状況を示す慣用句になります。
「不幸中の幸い」の語源は?
次に「不幸中の幸い」の語源を確認しておきましょう。
実は、「不幸中の幸い」という言葉の語源は、明確にわかっていません。しかし、どんな時代であっても、不幸な出来事の中にも救いになる事柄があったと言われています。
その出来事は、「洪水が原因で家屋の被害は大きかったが、けが人や死者はいなかった」など、現代でも「不幸中の幸い」に当たる出来事と同じような事だったようです。
「不幸中の幸い」の使い方・例文
「不幸中の幸い」の使い方を例文を使って見ていきましょう。
「不幸中の幸い」というのは、例えば以下のような事柄です。
・火事で家が全焼してしまったが、家族にけがはなかった
・事故で車はダメになってしまったが、乗っていた人は無事だった
・生死をさまよったが、後遺症もなく復帰することができた
具体例を踏まえ、この言葉の使い方を見ていきます。
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