端的に言えば「得意満面」の意味は「自慢げな顔つき」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
現役塾講師で文系科目のスペシャリストである「すけろく」を呼んです。一緒に「得意満面」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/すけろく
現役文系講師として数多くの生徒を指導している。その豊富な経験を生かし、難解な問題を分かりやすく解説していく。
「得意満面」の意味は?
まずは、国語辞典での定義から。「得意満面」には、次のような意味があります。
自慢する気持ちが顔中に現れていること。得意でたまらないこと。また、そういう顔つき。
出典:大辞林 第三版(三省堂)「得意満面」
さらに、この四字熟語を構成する「得意」についても引用しておきます。
出典:大辞林 第三版(三省堂)「得意」
「得意満面」について、その表す意味内容をもう少し詳しく見ていきます。まず、前半部の「得意」の方から。
上で引用したように、「得意」にはさまざまな意味があります。中でも今回「得意」が表しているのは、2番目の誇らしげなさまです。
では、もう一方の「満面」には、どのような意味があるのでしょうか。「満」は全部・全体のことを表し、「面」は顔面のことを表します。
これらを合わせると、「満面」の意味が顔全体であることが分かるでしょう。この「得意」と「満面」の意味を合わせたものが、「得意満面」の意味だというわけです。
「得意満面」の使い方・例文
「得意満面」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
・自分ひとりの力だけで見事にカブトムシを捕えてきた息子の表情は、まさに得意満面という言葉がぴったりだった。
・決勝ゴールを決めたその日本代表選手は、インタビュアーに対して勝利の喜びを得意満面で語ってくれたという。
・得意満面といえば、先輩からもらったというボールを健太が部室でこっそりと見せてくれたときのことを思い出す。
「得意満面」になるには、それなりに誇らしさを感じた要因があるはずです。それを読み解くことが、この四字熟語をきちんと理解したことの証明になります。
最初の例文では、ひとりでカブトムシを捕えられたことが得意な気持ちになった要因でしょう。二つめは、もちろん決勝ゴールを決めたことですね。
最後の例文で描かれているのは、先輩からボールをもらって得意がっている健太君の姿です。いずれにしても、他の人に自慢したくなる経験をしていますよね。
#2 「得意満面」の類義語は?違いは?
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ところで、「得意満面」と似たような意味を持った四字熟語にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、その中でもよく用いられているものを二つ紹介していきます。
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