月は毎日同じ形に見えるわけではない。日によって見方が違うな。なぜ月の見え方は日によって異なるのか、それは月と太陽の位置の関係にある。そして月は見え方ごとに呼び方が決まっている。満月、半月、三日月はよく聞くな。では「上弦の月」、「下弦の月」がどんな月かわかるか?簡単に言うと上弦の月と下弦の月は半月のことです。満月に向かう半月のことを上弦の月、新月に向かう半月を下弦の月という。
今回は月の見え方、そして上弦の月・下弦の月について科学館職員のたかはしふみかが解説していきます。
ライター/たかはし ふみか
子供の頃、月の満ち欠けが理解できず苦労した雑学大好きリケジョ。おかげで月を見るたびにそれが上弦の月か下弦の月かを確認する癖がついた天文について勉強中の科学館職員。
月とは
月は地球の唯一の衛星で、直径で比べると地球の1/4くらいの大きさです。
月は太陽(日輪)に対して太陰、月輪と言う呼び方もあります。太陰と言えば月の満ち欠けを基準に決めらえた太陰暦が有名ですね。太陰暦の場合、1年は354日と現在の暦(グレゴリオ暦)よりも11日ほど短くなっています。
地球からは太陽の次に明るく見える惑星です。しかし月は太陽の光を反射しているだけであり、自ら光を発しているわけではありません。さらに月はその位置によって深夜だけでなく昼間や夕方も見ることができます。
月は肉眼でもしっかりと見ることができ、人類が昔から見てきたなじみ深い天体ですね。そのため、日本で月にはウサギがいると言っているように世界各地に様々な伝説があるのです。例えば同じヨーロッパでも月の模様の見え方は大きく異なっています。北ヨーロッパでは本を読むおばあさん、南ヨーロッパでは大きなはさみのカニ、東ヨーロッパでは横向きの女性の顔に見えると言われているのです。また、ワニやトカゲなどに見えるとい地域もあります。
そして月は、アポロ計画によって人類が唯一降り立ったことのある天体です。
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月の満ち欠け
image by Study-Z編集部
そもそも月はなぜ満ち欠けするのでしょうか。
月の満ち欠け、と言ってももちろん本当に月の形が変わっているわけではありません。地球から月を見た時に太陽の光がどのように当たっているかで月の見方が変わっているのです。光が当たっている部分だけが地球から見ることができます。そして月はその見え方ごとに名前が付けられているのです。
image by Study-Z編集部
書籍やサイトによって月齢の新月を0日とする場合と1日とする場合があったり、名称に若干ずれがある場合があります。自分でも色々と確認してみてくださいね。
それでは月の名称をご紹介していきます。
向かって右側に月 新月から満月
太陽と同じ方向に月があるときに月齢0日の新月となります。新月の時、太陽光は月によってさえぎられて届かないのです。新月は朔(さく)とも言います。ちなみに新月は英語でnew moonと言うのです。発想が日本語と一緒ですね。
月齢1日目から向かって右側に細い月が見え、徐々に丸くなっていきます。月齢1日の細い月を繊月、その後上弦の月に向かっていく月は三日月、若月、眉月、蛾眉などと呼ばれているのです。
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