化学

雨漏りの原因にもなる「毛細管現象」を元塾講師がわかりやすく解説

2-2.毛細管採血

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採血というと太い注射針を刺す痛いものというイメージがありませんか。針を刺してからピストンをギューッと引くことで採血する方法です。これは見た目にも痛いので、できることならやりたくないですよね。もちろん量を必要とする検査ではその方法が必要になるものの、少量の採血にはプラスチックやガラス製の毛細管、キャピラリーを使った方法があります。

この方法では針が刺さった瞬間に極細の管に血液が流れていくため、あっという間に採血が終わるでしょう。これも毛細管現象の作用によるものです。とくに小さな子供が相手の場合、一秒でも早く採血を終わらせてあげたいというのが医師や親の想いのはず。最初の針の傷も小さくて済むので、痛みが引きやすいというのもメリットですね。

3.雨漏りの原因になることも!?

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毛細管現象は文房具といった身近なものだけでなく医療の現場にも用いられています。しかし毛細管現象が引き起こすものはいいものだけではありません。夏から秋にかけて増えるハウストラブルといえば雨漏りです。梅雨、夕立、ゲリラ豪雨、台風被害など、どの家にも被害が出る可能性がありますよね。

雨漏りの原因はさまざまですが、そのうちの1つが毛細管現象によるものです。万年筆や採血の例でもわかるように、毛細管現象は方向に関係なく起こります。屋根材は損傷を受けたり経年劣化によって小さな隙間やひび割れ部分を生じるでしょう。そこに雨が降って水がたまると、毛細管現象により雨水が家の中に浸入していくのです。大切な家を守るためには定期的な点検とメンテナンスが大切ということですね。

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梅雨や台風の時期に増える雨漏りの被害だが、瓦のズレや防水設備の劣化、サッシからの逆流以外にも原因はいろいろあるんだ。その中でも原因を掴みにくいものの1つが毛細管現象だ。

細い管状物体の内側を液体が…といえば「毛細管現象」!

毛細管現象(もうさいかんげんしょう)または毛管現象(もうかんげんしょう)は毛細管や毛管とよばれる細い管内を水が移動していく現象です。コップに水を入れたところに極細のストローを入れてみると、ストロー内の水位が上がっているのがわかるでしょう。ストローが細ければ細いほど液面が上がっていくのがわかるはずです。自宅でもできる簡易的な実験ですね。内径が小さいほど水位は上がる、反比例の関係にあります。それぞれの関係による差を実験で測定してみるのも面白いでしょう。また、ストローのように上方へ行くものもあれば、万年筆や雨漏りのように下方へ流れる場合もあります。これは液体における表面張力と分子間力、毛細管の素材にどれだけ付着しやすいかによって異なるためです。それぞれの関係をぜひ図形化して考えてみてくださいね。

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Ayumi05