化学

5分でわかる「界面活性剤」汚れが落ちる仕組みを理系学生ライターがわかりやすく解説

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水と油の橋渡し役をするのが界面活性剤だ。

界面活性剤の種類

私たちが、日常生活の中で使用する界面活性剤は、主に石けん(石鹸)中性洗剤です。どちらも油汚れなどを洗浄する能力を持つといった共通点がありますが、異なる点はあるのでしょうか?今回は、化学の視点から石けんと中性洗剤の性質や特性を考察してみましょう。

石けん

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私たちが手洗いなどに使う石けんは、身近な界面活性剤の1つです。石けんの主成分は、脂肪酸と水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)の塩ですよ。有名な製法としては、油脂に水酸化ナトリウムを加えて、けん化と呼ばれる反応を生じさせる方法が挙げられます。原料となる油脂は、天然動植物由来のものが使われる場合と人工的に加工されたものが使われる場合がりますよ。石けんの親水基は脂肪酸に含まれているカルボキシル基疎水基は脂肪酸の炭化水素鎖ですよ。

以上は、写真に示したような固形石けんの作り方です。石けんには、固定タイプのほかに、液体タイプもありますよね。液体石けんを作る場合は、水酸化ナトリウムの代わりに水酸化カリウムを使って、けん化反応を生じさせます水酸化カリウムを使ったほうが、石けんが水に溶けやすいのです。市販の石けん製品のほとんどがこの2種類の方法で作られていますよ。

石けんは安全性が高く、安価な洗浄剤であることから、身近なところで広く用いられています。ですが、少なからず欠点もあるのです。石けんは、水に溶かすとアルカリ性を示しますよ。このため、シルクや羊毛といったタンパク質からなる繊維を洗うと、繊維を破壊してしまうのです。また、カルシウムイオンやマグネシウムイオンを含む硬水の中では、洗浄能力が低下するというのも石けんのデメリットの1つですよ。

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石けんにはウイルスなどに対する殺菌効果もあるぞ。

中性洗剤

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石けんに加えて、中性洗剤も身近な界面活性剤の1つです。食器用洗剤洗濯用洗剤の多くに、中性洗剤が採用されていますよ。中性洗剤は、合成洗剤と呼ばれることもあります。中性洗剤の主成分は、有機系の強酸と水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)の塩です。原料である有機系の強酸には、アルキル硫酸アルキルベンゼンスルホン酸などが用いられます。市販の製品には、これらに加えて、芳香剤なども添加されますよ。

中性洗剤の水溶液は中性を示します。そのため、石けんとは違い、シルクや羊毛といったタンパク質からなる繊維を品質を落とすことなく洗うことができますよ。また、硬水の中でも、不溶性の塩を作らないので、高い洗浄能力を維持することができるのです。このような理由から、中性洗剤は各種洗剤として広く普及しました。

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中性洗剤の特徴を覚えておけよ。

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