3分で簡単「紫外線」その効果や影響を理系学生ライターがわかりやすく解説!
紫外線という言葉を聞くと、日焼けを連想する人が多い。それゆえ、紫外線に対するイメージは悪くなる傾向がある。ですが、紫外線は様々な技術に応用されており、大活躍している分野も少なくないぞ。この記事では、紫外線の良い側面と悪い側面の両方を紹介するつもりです。ぜひ、この機会に、紫外線に対する理解を深めてみてくれ。
塾講師として物理を高校生に教えていた経験もある通りすがりのぺんぎん船長と一緒に解説していきます。
ライター/通りすがりのペンギン船長
現役理系大学生。環境工学、エネルギー工学を専攻しており、物理学も幅広く勉強している。塾講師として物理を高校生に教えていた経験から、物理の学習において、つまずきやすい点や勘違いしやすい点も熟知している。
紫外線に対するイメージ
皆さんは、紫外線という言葉に対してどのようなイメージを持っていますか?多くの人は「紫外線といえば日焼け」という連想をするのではないでしょうか。夏の強い日差しを浴びて、真っ黒に日焼けしたという経験をした人も少なくはないと思います。日焼けというと悪いイメージを抱くことが多く、紫外線に対しても悪いイメージが先行する方も多いはずです。
ですが、紫外線にも良い部分はあります。例えば、殺菌効果が良い例です。殺菌といえば、アルコールなどの消毒液を用いる方法が一般的ですが、これらの方法は物を濡らしてしまうというデメリットがあります。ですが、紫外線を用ると、物を濡らさずに殺菌を行うことができるのです。
この記事では、物理学的な視点から紫外線の正体を解明し、日焼けや殺菌などの紫外線に関する身近な話題についても解説していきます。ぜひ、最後までご覧になってください。
紫外線とは?
image by Study-Z編集部
ここでは、紫外線の正体について物理学の視点から考察してみましょう。一言で表現すると、紫外線は光の一種です。光とは言いましたが、紫外線は人間の目には見えない光ですよ。人間の目に見える光のことを可視光線といいますが、紫外線の波長は可視光線の波長よりも短くなっています。また、波長がさらに短くなると、電磁波の一種であるX線やガンマ線として扱われますよ。電磁波のエネルギーは、波長が短いほど大きくなるとされています。
地上に降り注ぐ紫外線のほとんどが太陽の光によるものです。太陽からやってきた紫外線は、最初にオゾン層を通過します。このオゾン層は紫外線を減衰させる効果があるとされていますよ。そのため、フロンの排出などによるオゾン層の破壊は深刻にとらえられている環境問題の1つです。オゾン層を通過したあとに、紫外線は大気中のエアロゾルなどによる散乱および反射を繰り返し、地表面に到達します。また、私たちの体が浴びる紫外線の一部は、地面で反射したものも含まれていますよ。
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