国語言葉の意味

語源は『後漢書』!「疾風勁草」の意味・語源・類義語などを日本放送作家協会会員がわかりやすく解説

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「疾風勁草(しっぷうけいそう)」について解説する。
端的に言えば、疾風勁草の意味は「苦難にあってはじめてその人の真価がわかる」だ。『後漢書(ごかんじょ)』に由来する故事成語だぞ。あまりなじみのない言葉だから、語源からしっかり学んでおこう。
日本放送作家協会会員でWebライターのユーリを呼んだ。「疾風勁草」の意味や語源をチェックし、例文や類義語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/ユーリ

日本放送作家協会会員。シナリオ、エッセイをたしなむWebライター。時代によって変化する言葉の面白さ、奥深さをやさしく解説する。

「疾風勁草」の意味・語源・使い方

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さっそく「疾風勁草」の意味と語源をチェックし、例文で使い方を見ていきましょう。

「疾風勁草」の意味

まず、国語辞典で「疾風勁草」の意味をチェックしましょう。

激しい風が吹いてはじめて丈夫な草が見分けられる。苦難にあってはじめて、その人の節操の堅さや意志の強さがわかるということ。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「疾風勁草」

「疾風」とは「速く強く吹く風」のこと。「勁」は、音読みは「ケイ」、訓読みは「つよい」で、「ピンと張りつめて強い」「力が強い」という意味です。「勁草」「風雪に耐える強い草」であることから「思想や節操が固いこと」のたとえになりました。

「疾風勁草」「強い風が吹いてはじめて強い草が見分けられる」ことから転じて「苦難にあってはじめてその人の意志の固さや節操の強さがわかる」という意味です。

「疾風勁草」の語源は『後漢書』

「疾風勁草」の語源は『後漢書』「王覇伝(おうはでん)」です。『後漢書』は中国の後漢の歴史について書かれた書物。公式に編纂(へんさん)された歴史書である二十四史のひとつです。王覇は、後漢の初代皇帝となる光武帝の家臣でした。

\次のページで「「疾風勁草」の使い方」を解説!/

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