「十年一日」の使い方を例文とともに確認!
次に、「十年一日」の使い方を例文とともに確認していきましょう。なお、「十年一日」には、「少しも変化や成長がない」という悪いニュアンスで用いられることが多いという特徴があります。また、「十年一日のごとく」という形で使用されることが多いのも特徴です。
1.日本の新卒の就職活動のシステムは、根本的な部分は十年一日で変わっていない。
2.漫画家としてデビューして以来、十年一日のごとく同じようなルーティーンの生活をしている。最近は変化が欲しくなってきた。
3.十年一日のごとく会社と家の往復の暮らしを続けている。
例文1では、日本の新卒の就職活動のシステムについて、「根本的な部分は昔から変わっていない」という文脈で「十年一日」が使用されています。現在ではインターネットが活用されるようになりましたが、大学生の内から就職活動を開始し、いくつもの会社にエントリーし、何回も試験を受ける…という流れは昔から変わっていないでしょう。
例文2では、「デビュー以来、ずっと何年も同じような生活をしている」という文脈で「十年一日」が使用されています。連載を抱えている漫画家は、締め切りに追われながら過ごすので、「十年一日」の生活パターンになってしまうのは宿命かもしれませんね。
例文3では、「何年もずっと会社と家を往復する暮らしを続けている」という文脈で「十年一日」が使用されています。思い切って独立したり起業したりしない限りは、この「十年一日」の生活は変わらないかもしれませんね。
「十年一日」の類義語は?
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続いて、「十年一日」の類義語を見てみましょう。「十年一日」の類義語は「千年一日」「旧態依然」「永遠不変」「万世不易」です。それぞれの意味を確認し、「十年一日」と比較してみてください。
「千年一日」:長い間に少しも変わっていないこと
「千年一日」は「長い間に少しも変わっていないこと」という意味の四字熟語です。意味やニュアンスは「十年一日」と変わりません。太宰治の小説などに登場する言葉ですが、現在ではあまり使われていない印象があります。
「旧態依然」:昔のままで、進歩・発展がない様子
「旧態依然」は「昔のままで、進歩・発展がない様子」という意味の四字熟語です。意味やニュアンスは「十年一日」と似ていますが、「進歩・発展がない」と、より強いマイナスのニュアンスを持った言葉となっています。
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