グロージャーの法則は、生物と生物の住む地理的環境を結びつける法則のひとつです。生態学…特に生態地理学という分野で紹介されるな。生息地と生物の色の関係を述べた興味深い内容です。この記事では、具体例も挙げながらグロージャーの法則を学習していこう。
大学で生物学を学び、現在は講師としても活動しているオノヅカユウに解説してもらうぞ。
ライター/小野塚ユウ
生物学を中心に幅広く講義をする理系現役講師。大学時代の長い研究生活で得た知識をもとに日々奮闘中。「楽しくわかりやすい科学の授業」が目標。
グロージャーの法則とは?
グロージャーの法則(Gloger’s rule)とは、簡単にいうと「哺乳類・鳥類については、寒く乾燥した地域に住んでいる生き物の方が、温かく湿度の高い地域に住んでいる生き物よりも明るい色をしている傾向がある」という内容のものです。グロージャーの規則ともよばれます。
動物が生息している環境と、その見た目を関連付けた法則として、生態学の中では”ベルクマンの法則”や、”アレンの法則”と一緒に紹介されることが多いですね。
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そうなんです。気候と生物の色に関係が見られるなんて、面白いと思いませんか?
グロージャーの法則がみられる理由を説明する前に、まずはグロージャーの法則に当てはまるとされる例をいくつかご紹介しましょう。
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