ところで、日暮れや日の出のわずかな時間しか見ることのできない天体を知っているか?地球よりも太陽に近い位置にある天体は見ることのできる時間が限られている。このような惑星を内惑星と言うぞ。
今回はそんな地球よりも太陽に近い惑星、内惑星についてを科学館職員たかはしふみかが解説していきます。
ライター/たかはし ふみか
不思議な現象を解き明かす科学が好きで理系に進んだリケジョ。テスト勉強の時は用語の意味を確認しながらノートづくりをするところから始めるタイプ。中学時代の得意科目は理科で高校、大学で化学漬けの日々を送っていた科学館職員。
おさらい!天体とはどんなもの?
天体とはどんなものでしょうか?コトバンクでその意味を確認すると天体とは「宇宙にある恒星、惑星、小惑星、衛星、彗星、星雲、星団、銀河、銀河団など観測できる物体の総称」とされています。天体は宇宙空間にある岩石やガス、塵が凝縮してできている物体です。天体の例として恒星(例:太陽)、惑星(例:地球)、衛星(例:月)、準惑星(例:冥王星)、小惑星(例:イトカワ)があります。
地球は太陽を中心とした太陽系の惑星のひとつです。太陽系には8つの惑星があります。太陽から近い順に水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星です。水星から土星は曜日の名前でなじみ深いですね。一方、天王星と海王星はちょっとあまりイメージできない人が多いでしょう。
水星から土星までの惑星は地球から肉眼で見ることができます。そのため、昔から人々にその存在が知られていました。一方の天王星と海王星は肉眼で見ることができません。望遠鏡が発明されたのは17世紀初頭のことです。そして天王星は1781年に、海王星は1846年に発見されました。
望遠鏡の仕組みについて気になる人はこちらの記事をどうぞ。
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地球を中心とした惑星の分類
image by Study-Z編集部
惑星には惑星の成分で分類する方法や、位置によって分類する方法があります。地球を基準にどこにあるかで惑星を分類するのです。地球を基準にして地球よりも太陽寄り、内側にある惑星を内惑星と呼びます。反対に地球よりも太陽から遠い外側に軌道を持つ惑星を外惑星と言うのです。内惑星には水星と金星、外惑星には火星、木星、土星、天王星、海王星が該当します。
天体といえば夜に見るイメージがありますね。しかし、内惑星が観測されるのは日の出前と日没直後のわずかな時間のみです。なぜそんなに限られた時間しか見ることができないのでしょうか。
地球が日中になるのは太陽が当たっている面、夜間になるのは太陽が当たっていない面です。内惑星は地球から見て太陽側にあります。つまり、内惑星は太陽と同じ側に見ることができるのです。しかし日中は内惑星を含め太陽以外の天体は、太陽の明るさに負けてほとんど見ることができません。そのため、内惑星は見える時間が限られているのです。
外惑星の詳細についてはこちらの記事を参考にして下さい。
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