理科生物生物の分類・進化

寒いところでは耳が小さい?「アレンの法則」を現役講師がサクッとわかりやすく解説!

なぜ”アレンの法則”がみられるのか?

なぜ寒いところに住む恒温動物の耳や尾は短いのでしょうか?この理由は、体温の維持と体表面積の関係から説明されます。

耳やしっぽ、四肢など体からの突出部が長く・大きくなるほど、体表面積が増加するのです。恒温生物は体内で熱を発生させる生物。体表面積が大きくなるほど体の生み出した熱が逃げていってしまいます。

image by Study-Z編集部

寒い地域に住む生き物にとっては、体温を保つことは死活問題です。限られた餌を得て体の温度を上げたら、なるべく冷ましたくありません。長い生物の進化の中で、体表面積の小さい=突出部の小さな生物が寒い環境で生き残るようになっていったのでしょう。

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逆に、暑い地方に住む生物は、体をオーバーヒートさせないために、効率的に熱を逃がしてやった方がいい。体表面積の大きい=突出部の大きな生物が環境に適応し、生き残っていったのだろうな。

表面積の大きさと生物の体の形を考えることは、とても重要です。アレンの法則は体表面積と体温保持との関係でしたが、器官や組織の形でも表面積が関係してくることがあります。

例えば、小腸の壁に存在する柔毛(じゅうもう)。栄養を吸収する内壁を小さな突起状にすることで表面積を増やし、限られた空間で効率的なはたらきを実現しています。

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「生物の形がなぜそうなったのか?」を考えると、進化の中で研ぎ澄まされてきた合理的な理由が見つかることがある。教科書で紹介される一つ一つの事項をあたり前ととらえず、「どうしてその形になったのか?」を考えてみよう。新たな発見があるかもしれない。

アレンの法則とベルクマンの法則

アレンの法則とともに紹介されることが多いのがベルクマンの法則です。

ベルクマンの法則は、簡単にいうと「寒い地方に生息する生物ほど大型化している(体長や体重が大きい)傾向にある」というもの。このベルクマンの法則も、体表面積と体温保持の関係で説明されます。体が大きくなるほど、相対的に体表面積が小さくなるのです。

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