理科生物生物の分類・進化

寒いところでは耳が小さい?「アレンの法則」を現役講師がサクッとわかりやすく解説!

よく観察すると、ホッキョクギツネの耳が小さめなのに比べ、フェネックの耳は顔に対してとてもサイズが大きいことがわかります。耳という突出部が寒い地域では相対的に小さく、暑い地域では相対的に大きくなっているということができるのです。

うさぎのなかま

きつねのなかまによく似た例として、うさぎのなかまを見てみたいと思います。

北極圏に生息するホッキョクウサギと、北米大陸の南部にいるアンテロープジャックウサギを比較してみてください。アンテロープジャックウサギの耳が驚くほど大きいことに気づくはずです。ホッキョクウサギもウサギらしく長い耳をもちますが、体や顔のサイズと比較すれば、アンテロープジャックウサギよりも相対的に短めに見えます。

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読者諸君は、手元のスマホやパソコンで、それぞれの生物の写真を検索してみてくれ!

サルの尻尾

日本にいるサルといえばニホンザルですが、皆さんはその尻尾がどうなっているか、すぐにイメージすることができるでしょうか?ニホンザルの尻尾はとても短く、おしりからちょっと飛び出ている程度しかありません。

ニホンザルと同じ属でも、台湾に住むタイワンザルや、インド北部などに住むアカゲザルは長い尻尾をもっているんです。この、サルのしっぽの長さもアレンの法則の一例だ、と紹介されることがあります。

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実は、ニホンザルは地球上に現存するサルのなかま(霊長目)の中で、人間を除けば最も北まで分布している種なんだ。サルのなかまは基本的に温かいところに住むものなんだな。

とはいえ、ニホンザルより南に住むサルのなかには、ニホンザルのような短い尻尾をもつ種も存在します。樹上生活で体のバランスを保つのに大切な役割を果たす尻尾ですが、地上で過ごす時間が長くなった種では短くなってしまうこともあるんです。

生物の体の形は、アレンの法則のみで決まるわけではありません。この法則は「暑い地域のサルには尻尾の長いものが”多い”」というような、大まかな傾向を表す程度のものだということを覚えておきましょう。

\次のページで「なぜ”アレンの法則”がみられるのか?」を解説!/

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