国語言葉の意味

【慣用句】「至れり尽くせり」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターが解説!

「至れり」
・最高の状態に至ること
・この上なく優れた状態に到達すること


「尽くせり」
・これ以上はない最高の状態にすること
・全力を出し切って最善を尽くすこと

「至れり尽くせり」を分解すると、それぞれ上記の意味をもっていることがわかりました。「至れり」「尽くせり」、どちらも最高・完璧な状態であることを表しており、特に「尽くせり」からは最善を目指して全力を出し切るという誠実な姿勢が感じられますね。

また「至れり尽くせり」の語源には、中国戦国時代の思想家・荘子の残した「斉物論」が関係しています。この中で荘子は「未だ始めより物有らずと為す者の知恵」こそが「至れり尽くせり」であると記しました。万物の有無の境界線などがまだない遠い昔、そこには法による制限や区別もなく、当時の人々にとって善悪とはただ対等で、同じ意味をもつ存在であったと荘子は考えたのです。古代の彼らの知恵こそが最高であり、それ以上何も加える必要がないほど完璧。このことが「至れり尽くせり」とたとえられました。

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荘子は「斉物論」の中で、昔の人々の知恵が文句のつけようがないほどに完璧であったことを「至れり尽くせり」とたとえたわけか。非常に考えさせられる話だ。

「至れり尽くせり」の使い方・例文

「至れり尽くせり」の使い方を例文を通して確認していきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.誕生日に家に帰ると、大好物の料理とケーキに、ずっと欲しかったゲームのプレゼントまで用意されていて驚いた。まさに至れり尽くせりだ。

2.社内で新しいアプリ開発のプロジェクトが始動した。痒い所に手が届くような、利用者にとって至れり尽くせりの機能を搭載する予定だ。

3.
A「来週末C県に旅行に行くんだけど、どこに泊まるかまだ決めていないんだ。おすすめのホテル知らない?」
B「それなら駅近くのホテルで以前、至れり尽くせりのサービスを受けたよ。隅々まで清潔で接客も今までで一番だったし、何から何まで素晴らしかったんだ」

「至れり尽くせり」とは、それ以上に何も付け加える必要のない完璧な状態でしたね。非の打ち所のない最高のサービスや環境に対して「至れり尽くせり」という時、その発言者には何の不満や文句もありません。褒め言葉として使われることが一般的で、たとえばサービスを提供した従業員や会社にとって、顧客からの「至れり尽くせり」は満足の証といえるのです。

ただし具体的になぜ、どのような点において「至れり尽くせり」であるのかは、前後の文脈から読み取る必要があります。個人の感じ方にもよりますが、なぜ「至れり尽くせり」と感じるのかを言語化することは、国語力を鍛える上で良い練習となるでしょう。

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