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「髀肉之嘆」
もう一つの類義語には、「髀肉之嘆(ひにくのたん)」があります。実力を発揮する機会に恵まれずに日々を過ごすことを嘆くという意味です。「髀肉」はももの肉のこと、「嘆」はため息をついて嘆くということを表しています。
これは、中国の三国時代に蜀(しょく)の劉備(りゅうび)が戦いで実力を発揮する機会がなかなかなく、腿の内側にぜい肉がついてきたことを嘆いたという故事がもとになっていますよ。
「大器小用」の対義語は?
次に、「大器小用」の対義語についての説明です。人の能力を活かしきれない「大器小用」に対して、人の能力あった配置をするというのが対義語になります。
「適材適所」
「大器小用」の対義語には、「適材適所(てきざいてきしょ)」があります。意味は、その人の能力などを考慮して適した地位や任務を与えることです。「適材」は仕事や職務に適した才能や能力をもつ人のこと、「適所」は適した地位や仕事のことを表しています。
「適材適所」として使うほか、「適材」のみ含めた「適材を配置する」や「彼はリーダーとして適材だ」などの表現として使うこともありますよ。
「量才録用」
もう一つの対義語には、「量才録用(りょうさいろくよう)」があります。人が持っている能力を考慮して人材を用いることという意味です。「量才」は才能を量ること、「録用」は品定めして用いたり考慮して採用することを表しています。
「量才録用」は「量才」の部分で才能を量るという意味が含まれていることもあり、結果論ではなく丁寧に対応しているようすが意味に含まれていますよ。
「being poor at managing a man」
「大器小用」の英訳には、「being poor at managing a man」があります。直訳すると「人を使いこなすことが下手なこと」という意味です。「poor」という単語は「貧しい」という意味がありますが、技術的に貧しいということで「下手な」という意味もありますよ。
その他「unfitting for the post」という表現もありますが、これでは地位にふさわしくない当人の方を指す意味合いになるので、「大器小用」の英訳としてはふさわしくありません。ある地位に就かせるほうの人を指す表現でなければなりませんね。
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