
「大器小用」の使い方・例文
「大器小用」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。文法的な違いも合わせて確認していきますよ。
1.日本の伝統芸能の達人にそんな仕事をさせるとは大器小用であると、批判が集中した。
2.大器小用とならないよう就職や転職の際には、採用側の能力を推し量る努力が必要だ。
例文1.は才能や能力に見合う仕事ができていないということ、例文2.のほうは能力を可能な限り正確に判断して能力を活かせるようにすべきだということを表しています。
文法的に見てみると、1.では「大器小用である…」、2.は「大器小用と…」として使われていますが、いずれも名詞のカタマリとして扱っていますよ。なお、「大器小用する」と名詞にサ変動詞「する」をつけての動詞化した言い方はしません。
「大器小用」の類義語は?違いは?

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それでは、「大器小用」の類義語についての説明です。よく似た意味の類義語を紹介していきますが、それぞれにニュアンスが違うので詳しくチェックしていきましょう。
「驥服塩車」
「大器小用」の類義語は、「驥服塩車(きふくえんしゃ)」があります。意味のほうは、すぐれた人物が低い地位でつまらない仕事をすることです。「驥、塩車に服す」と訓読できます。「驥」は一日に千里を走る名馬のこと、「服」は車を引かせること、「塩車」は塩を運ぶ車のことを表していますよ。
貴重な名馬に対して、どの馬でもできることをさせるのはもったいないことです。中国の戦国時代の『戦国策』に記述があったことがもとになっています。
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