「堅忍不抜」の対義語は?
立派な意味を持つ「堅忍不抜」ですが、対義語はどんなものがあるのか、見ていきましょう。
「唯々諾諾」
「唯々諾諾」の読みは「いいだくだく」、意味は「何事にも他人の言いなりである様子」です。「意志が弱い」というような意味の言葉は多くありますが、「唯々諾諾」の特徴は、主体性のなさ。
決断力がなくて自分の意志を通せない、相手を恐れて言いなりになる、といったわけではなく、「自分がないため言いなりになっている」状態をよく表現します。
自分の意志を強く持って難事を耐え抜く「堅忍不抜」とは、しっかりと自分を持っている意志の強さという点で大きく違っていますね。
「idomitable perseverance」
「idomitable」は「不屈の」、「perseverance」は「忍耐」という意味の英単語です。2つを合わせて「不屈の忍耐」すなわち「堅忍不抜」を表す英熟語となります。
後ろ側の「perseverance」だけでも「堅忍不抜」を表す英単語として使うことができますが、「堅忍不抜」はただ我慢強いという意味の忍耐だけではなく、「強い意志があるから耐え抜くことができる」という意味合いを持っていますので、そのニュアンスも含めて表現するならば、「idomitable」を付けた表現の方が適当かと私は感じました。
せっかく古くから伝わる四字熟語なので、細かい意味まで伝わるような表現を選んでいきたいですね。
「堅忍不抜」を使いこなそう
「堅忍不抜」について様々な点から見てきました。古い時代の中国から伝わった言葉ですが、私は「不抜」という言葉を見て、鞘から抜けない刀を思い浮かべたので、とても日本らしさのある意味の四字熟語だ、と思いました。
私たちの生活の中で、大事を成し遂げるということはなかなかあるものではないですが、日々小さな出来事は起こるものです。嫌なことや思ってもみなかったこともありますが、「堅忍不抜」の精神を持つことで一つ一つ乗り越えて生きていくことができるのではないでしょうか。
私もまだまだ小さなことに心動かされて生活していますが、たいていのことには耐え抜けるような「堅忍不抜」の精神を持ちたいものです。