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【四字熟語】「権謀術数」の意味や使い方は?例文や類語を教材系ライターが解説!

「権謀術数」の使い方・例文

「権謀術数」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.社内政治では権謀術数の嵐が吹き荒れて、それが行き過ぎて会社組織の統一的な利益目標が見えなくなり、ビジネスルール無視や、製品納入などの業務現場での不正が横行した挙句に会社が倒産してみんな失業、結局のところ仕事を失った。

2.素朴で気さく、純情そうな外見で、その実、ゼロのものでも一にも、いや十にも百にも見せてしまう権謀術数の使い手が、あの政治家の筆頭秘書だよ。

3.権謀術数のつもりでいてその実、サングラスなどかけて気取っているだけで自分の策にもおぼれてしまっているようでは、現代の諸葛孔明を名乗る戦略の達人にはほど遠い。

4.地位や評価を高めるために、自分に有利な方向に話をもっていき物事を進めてしまう、その方法の鮮やかさ、きっと権謀術数の達人なんだろう、彼は。

5.かの国では、敵国を混乱させるための策謀、術策を用いる特殊任務関連部署で、権謀術数に長けた人材をフルタイムで採用している。

6.本社は妙に教養主義的で、社長、専務はじめすべての取締役と、人事部長を含む従業員みんなが知識偏重に陥り結果も出せず、本当は権謀術数に長けた人材が必要なはずなのに誰もがのんびりしていて、転勤も欠員もないから新規補充もできず、会社全体がじり貧となっている。

7.単なる米国のアニメや絵本関係の紹介サイトを作るだけのクラブなのに、そこは中で表現の技能向上そっちのけで権謀術数が渦巻く暗黒の世界だった。

8.私たち探偵の使う権謀術数のテクニックを簡単なところだけでも、例えばターゲットが所持する秘密書類の加除訂正(かじょていせい)の方法など、あなたにご紹介したいが、上司の指示もなく無断でするわけにはいかないのが弊社探偵事務所の規則でもある。

9.『大学(だいがく)』『中庸(ちゅうよう)』など四書に加えて、五経や孫子の兵法まで修めたので権謀術数の基礎は身につけているつもりだ。

目的に道徳的な価値があれば権謀術数も浮かばれるかもしれませんが、大義がなく公平や利他の精神がまったくないとしたら?権謀術数もつまらないものとなるように思えます。

やむにやまれぬもので、なおかつ社会的な正義が認められる目的であれば、権謀術数という考え方も納得できる、と言ったら、それでもやはり青臭い甘ちゃんでしょうか。

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権謀術数に手を染めるなら、それは人前では明かせないものだろう。だから俺はこの話には深入りできない。目的のためにはなんでもあり、ということだが、ただ単に相手を暴力で組み伏せたり殺したりするのよりも、権謀術数はこわい。

たとえば地雷という武器があるが、これは相手を殺さないところが重要だと言われている。敵を殺してしまえば相手に悲しみだけでなく憎しみも残る。これはのちのち、自軍側にとってのコストともなりうる。

一方、相手に与えるのが重いけが、それも障害がのこるような負傷に首尾よくとどめることができるならば、今度は敵の側のコストが増える。憎しみも残るだろうが、それ以上に負傷者の治療や障がいが残った者の介助などに大きな時間と労力を要するからだ。

だから戦争における戦略としては、地雷で重傷や障がいを与える方が殺害してしまうよりも有効である、という考え方が出てくる。恐ろしい考え方ではあるが、これも権謀術数の一種であろう。

さてここで一つ疑問がある。

こういった地雷による戦略も、もしそれが弱者の戦略だとしたらどうだろうか。

強大な軍事国家に一方的に蹂躙されたり、その恐れがある民族や国家が、地雷を使うことで必死に、生き抜くために抵抗しているのだとしたら。

これは民族や国家の生存をかけた大義ある「権謀術数」ということになる。少なくともその民族、国家にとっては。

おそらくもともとの権謀術数とは、こういったやむにやまれぬものであろう。ある種の「弱者の戦略」。

とはいえ、こうした権謀術数とは異なって一見無意味にも見える現代の例えば社内政治や国内政治での権謀術数にしても、当事者にとっては死活問題なのだろう。

いつ誰にとって権謀術数が必要となるかはわからない。その方法に通じておけば助かることもあるだろう。だから道徳的な問題はさておき、権謀術数という考え方やその中身、方法は、やはり誰でも知っておいた方がよいということになるのだろうか。使うか使わないかはそのあとで考えるとしてもな。

おっと、深入りはできないなどと言っておきながらしゃべりすぎたな。俺の言ったことはあくまで一般論だ。俺自身のことではないから、念のため。

「権謀術数」の類義語は?違いは?

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「権謀術数」の類語には「権謀術策」があります。その他もいくつか見てみましょう。

「陰謀」

「陰謀」は、人に見えないところで計画される悪事やたくらみです。

権謀術数の方が意味が広く、陰謀は権謀術数に含まれるもの、権謀術数の一種と言えるでしょう。

世にしばしば「陰謀論」が出回ることがありますが、陰でのたくらみなので、もちろん同じ時代には、はっきりとしたことは分かりません。それでも誰かが得をしてそれと関係する別の誰かが損をすると、因果関係が明確でなくとも、その得をしたほうが陰謀をしかけたのではないかと言われるわけで、「陰謀」はインターネットでのビュー数も多い人気の検索キーワードでもあります。

実際に古今東西、多くの陰謀があり、それが後に表に出るようになって、個人や民族などの集団の栄枯盛衰の原因だと指摘されることになるのです。

たとえば日本でも織田信長が死去したとされる「本能寺の変」では、謀反の首謀者とされている明智光秀ではなく、忠実な家臣であったとされる豊臣秀吉が陰謀を企てて、それで「変」が起きるように取り計らったとする陰謀説がありますね。この事件はいまだに明確な因果が不明なところがあって、そこから「秀吉陰謀説」も主張されているわけで、陰謀の性質上、さまざまな説が語られるのも時代小説のネタとしておもしろいところなのでしょう。

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