「楽あれば苦あり」の使い方
例文で「楽あれば苦あり」の使い方を見ていきましょう。
1.家族で祖父の喜寿を祝った翌日に、祖父が胃がんだということがわかった。祖父は落ち着いた様子で「人生は楽あれば苦ありだから」と言った。
2.不運なことばかり続いて落ち込んでいたら、友人が「人生楽あれば苦あり、苦あれば楽ありだから、ずっと苦しいばかりではないよ」と励ましてくれた。
最初の例文は、喜寿というおめでたいことがあった祖父に胃ガンという不幸がふりかかったが、祖父は落ち着いていたということです。2番目の例文は、不幸なことばかりで苦しいときに、苦しさがずっと続くわけではなく楽しいこともあると、友人が元気づけてくれたという意味ですよ。「楽あれば苦あり」は座右の銘にもなり、人を励ますときにも使える言葉ですね。
「人間万事塞翁が馬」:人生の禍福は予測できない
「人間万事塞翁が馬」は「にんげんばんじさいおうがうま」と読みます。語源は『淮南子(えなんじ)』「人間(じんかん)訓」です。
中国の北辺に住んでいた老人の馬が逃げ出しましたが、数か月後に駿馬を連れて戻ってきました。老人の子がその馬から落ちて足を骨折しましたが、そのせいで兵役を免れたというエピソードです。「人間万事塞翁が馬」は「幸運か不運かは判断が難しい」「人生の禍福は予測できない」という意味ですよ。
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