化学物質の状態・構成・変化理科

オカルト話ではありません!「自然発火」を元塾講師がわかりやすく解説

2-1.キリンは水中に棲む

「キリンは水中に棲む」というのは化学を学ぶ際によく用いられる語呂の1つです。ここでいうキリンはもちろん動物のキリンではなく、黄リン(おうりん)をさします。リンには同素体が存在していて、マッチに使われる赤リンが馴染み深いですよね。黄リンは常温で発火してしまうことから、水中で保存するのが常識です。

このように化学物質においては保存環境によって何らかの反応を起こしてしまったり変質してしまったりするものが存在します。そのため、冷蔵・冷凍・常温・暗所など様々な保存条件を確認することが大切です。もしリン同様にナトリウムを水中に入れてしまったら大爆発が起こるでしょう。ナトリウムは灯油に保存が原則です。

2-2.乾燥機で火災発生

image by iStockphoto

コインランドリーや家庭用乾燥機には「乾燥終了後は洗濯物を放置しないでください」のような但し書きがあるのを見たことがあるでしょうか。「洗濯済でも油分の付着している衣類は乾燥させないでください」という注意事項が書かれていたりします。便利な乾燥機ですが、油や塗料のついた衣類や布巾(ウエス)を乾燥・放置することで酸化が起こり、発生した酸化熱によって火事になる場合があるのです。そのため工場などでは、ウエスは消防法で決められている方法で処分することになっています。

せっかく乾燥させても長時間の放置でシワができてしまっては残念ですよね。コインランドリーでは次に使う人の迷惑にならないようにするためにも、使用後はすぐ乾燥機から衣類を取り出すようにしましょう。

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タオル類や作業着はしっかり洗ったつもりでも油が残っていることがある。乾燥機を使う時には注意しよう。

2-3.太陽光による収れん火災

2-3.太陽光による収れん火災

image by Study-Z編集部

虫眼鏡を使って太陽光を集め、紙を燃やす実験をしたことがありますか?太陽光が焦点を結んだ場所、つまり光が集中して集まる場所は急激に高温になり、突然発火に至ります。このように光が収束することで起こる火災を収れん火災です。

猫除けに水の入ったペットボトルを家の周りに置いている家がありますよね。窓際に金魚鉢や水槽を置いている人もいるでしょう。これらがレンズの代わりになって発火源となるのです。季節や時間帯によっても日光が当たる位置は異なります。リスクを減らすための置き場を考えたいですね。

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ところで猫除けのペットボトルには効果がないことが実験で明らかになっているようだ。この機会に処分してもいいかもしれないな。

2-4.落雷や熱波などによる天災

山火事の原因は焚火や火入れ、たばこのポイ捨てが多いものの、落雷も少なからず原因になっています。また、熱波や雨不足などによる乾燥しているところに枝や枯れ葉同士の摩擦で静電気が生じ、火災に発展するケースもありますね。天災は防ぐのが難しいものではありますが、事実こういった現象があるということは知っておくといいでしょう。

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