今回はそんな「公平無私」について院卒日本語教師の筆者が解説していきます。
ライター/むかいひろき
ロシアの大学で働いている日本で大学院修士課程修了の日本語教師。その経験を武器に「言葉」について分かりやすく解説していく。
「公平無私」の意味や語源は?
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「公平無私」という四字熟語、あまりなじみのない言葉かもしれません。ただ知っておくと便利な言葉であることは間違いありません。まずは、その「公平無私」の意味と語源について確認していきましょう。
「公平無私」の意味は「平等で個人的な判断に走らないこと」
最初に、「公平無私」の辞書での意味を確認していきましょう。「公平無私」は次のような意味が国語系の辞典に掲載されています。
かたよらず平等で、個人的な判断に走らないこと。
大修館 四字熟語辞典(大修館書店)「こうへい‐むし【公平無私】」
「公平無私」は「かたよらず平等で、個人的な判断に走らないこと」という意味の四字熟語です。何か物事を決断しなくてはならない場合や、評価を下す必要がある場合に、公正で平等な判断・評価を行うことを表します。
「AとBならAが採用された方が私にとっては嬉しい」「C君は普段は態度が悪いけど、今回は頑張ったから特別に評価してあげよう」…などといった私情を一切捨てて、判断や評価を行うことを指すのが、この「公平無私」です。
「公平無私」の語源は”古代中国の書物”にあり!
「公平無私」の語源はどこからでしょうか? 実は「公平無私」は、古代中国の『韓詩外伝』という伝承などを記録した書物に出てきたのが初登場だとされています。「正直なるものは道に順ひて行ひ、理に順ひて言ひ、公平無私なり。」という部分です。意味もこの記述から現在まで、変化していません。
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