「粒粒辛苦」の使い方・例文
「粒粒辛苦」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。…
粒粒辛苦の末に、彼女は英語で通話することで海外の取引先と交渉ができるまでに成長した。
彼が豊富な知識や教養を備えているのも、粒粒辛苦たる努力が実を結んだ結晶だといえよう。
あなたが寝る間も惜しんで法律を学んできた様子は、まさに粒粒辛苦といえるものであった。
「粒粒辛苦」をきちんと理解するには、一つひとつ小さな努力や苦労を重ねてきたというニュアンスをくみ取ることが大切です。最初の例文では、英語がビジネスレベルで通用するようになるまでに、一つひとつハードルを越えてきた様子が目に浮かびます。
二つめの例文で描かれているのは、豊富な知識や教養が小さな努力の積み重ねで培われたものであるという事実です。最後の例文では、法学を修めるのにコツコツと努力や苦労を積み重ねてきた様子が描写されています。
このように、「粒粒辛苦」では単なる努力や苦労ではなく、一つひとつ細やかな労苦を積み重ねて努力してきたことを読み取らなければなりません。
#2 「粒粒辛苦」の類義語は?違いは?
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ところで、「粒粒辛苦」の類義語にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、中でも代表的なものを二つほどご紹介します。
「苦心惨憺」
「苦心惨憺(くしんさんたん)」は、「粒粒辛苦」の類義語の中でも代表的なもののひとつです。前半部の「苦心」は割とよく見かけるものですが、後半部の「惨憺」とはいったいどのような意味なのでしょうか。
この言葉はさまざまな意味を持つ多義語ですが、ここでは「あれやこれや心を砕くさま」という意味で用いられています。つまり、この四字熟語全体で表しているのは、苦心を重ね心を砕いている様子だということが分かるはずです。
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