端的に言えば蛙の子は蛙の意味は「親子は同じ」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
元国語塾講師で、慣用句のライターをしているトミー先生を呼んです。一緒に「蛙の子は蛙」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/トミー先生
元国語塾講師で、通信教育で英語と国語の「赤ペン先生」などもやっていた。実はドイツ語が得意で、外国語を学ぶことにより国語を理解するのに役立つと実感している。今回はことわざの「蛙の子は蛙」について、語源と意味と使い方を自分でしっかり理解できるよう、わかりやすく解説していく。
「蛙の子は蛙」の意味や語源・使い方まとめ
それでは早速「蛙の子は蛙」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。この用語の読み方は「かえるのこはかえる」ですね。ところで、蛙の子がおたまじゃくしだということは知っていますね。哺乳類は生まれ落ちたときにすでに親と似ていますが、両生類のカエルは卵を産み、卵から生まれた子供は親とはまったく違う姿をしていますね。しかし、おたまじゃくしはやがて脚がはえ、尻尾が縮んでいき、いつの間にか親のカエルと同じ姿になりますね。生まれたときは親とまったく似ていないおたまじゃくしも、結局は親と同じカエルにしかならない、ということですね。そこから、人間対して使う表現になったのですよ。
「蛙の子は蛙」の意味は?
「蛙の子は蛙」には、次のような意味があります。手元にある国語辞典には、次のように書かれていますね。
子は親のたどった道を歩むものだ、また、凡人の子は凡人にしかなれないものだ、の意。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「蛙の子は蛙」
親と子は遺伝子情報が共通していますから、素質にそれほどの差はありませんし、子供は両親の作り出す生活環境の中で育ちますから、親が平凡で才能がないとすれば、子供も同じように育つのがふつうですね。ですから「蛙の子は蛙」は、子供が親をはるかに超えて優秀になることなどない、という意味が含まれていますね。ですから、褒め言葉として使うことはできませんが、自分たちを卑下したり謙遜したりする言葉としては使うことがありますね。もちろん、子供が大人になったとき親をはるかに超える能力を発揮することもありますし、その逆に、親は評判がいいのにその子供は人生に失敗する、などということも人生にはよくありますから、自然界のカエルと人間はかなり違いますね。
「蛙の子は蛙」の使い方・例文
「蛙の子は蛙」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
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