「自由闊達」
もう一つの類義語には、「自由闊達(じゆうかったつ)」があります。心が広くのびのびとして物事にこだわらないという意味です。「闊達」は度量が大きく細かいことにこだわらないということを表しています。
「寛仁大度」や「豪放磊落」との違う点は、個人の性質以外も表すことができることです。「自由闊達な職場」「自由闊達な議論」など場面や状況に対して使うこともあります。なお、ここで紹介したように「自由闊達な…」という使い方が多くなっていますよ。
「寛仁大度」の対義語は?
次に、「寛仁大度」対義語についての説明です。対義語についても二つ紹介していくので、それぞれの特徴をチェックしながら見ていきましょう。
「小心翼翼」
「寛仁大度」の対義語には、「小心翼翼(しょうしんよくよく)」があります。意味のほうは、気が小さくビクビクしているようすのことです。「小心」は注意深いことや気が小さいこと、「翼翼」は慎み深いようすやうやうやしいことを表しています。
もともとは細かく事まで気配りすることや慎み深くうやうやしいようすなどプラスの意味合いの四字熟語でしたが、気が小さくて相手の顔色をうかがうような意味も表すようになりました。現在では、どちらの意味でも使いことがあります。
「狷介固陋」
対義語にはもう一つ、「狷介固陋(けんかいころう)」があります。頑なに自分の意志を守って人のことを受け入れないという意味です。「狷介」は自分をかたく守って妥協しないこと、「固陋」は自分の狭い視野にとらわれてかたくななことを表しています。
イメージとしてはもちろんマイナスの表現であり、視野が狭かったり考えが古かったりということで、一般的に見て受け入れるべきということを拒んだりする場合などに使われますよ。
「寛仁大度」の英訳は?
image by iStockphoto
最後に「寛仁大度」の英訳についての説明です。「寛仁大度」は意味合いが幅広いのですが、ほぼ同じ意味を表す英訳があるので一緒に見ていきましょう。
「being generous」
「寛仁大度」の英訳には「being generous」があり、直訳すると「寛大であること」です。「generous」には「気前のよい、思いやりのある」などの意味があり、「寛大な」という意味で使われることもあります。
ほかには、「generous and magnanimous」という表現もあり「寛大であり度量の大きい」という意味合いです。やや難易度の高い単語を含みますが、こちらのほうがより近い意味を表していますよ。
\次のページで「「寛仁大度」を使いこなそう」を解説!/