端的に言えば寛仁大度の意味は「寛大で情深く度量が大きいこと」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
10数年間、中高生に学習指導をしているライターヤマトススムを呼んです。一緒に「寛仁大度」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/ヤマトススム
10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。
「寛仁大度」の意味や語源・使い方まとめ
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それでは早速「寛仁大度」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。読み方は「かんじんたいど」です。意味だけではなく、語源など幅広く見ていくことで理解が深まっていきますよ。
「寛仁大度」の意味は?
「寛仁大度」には、次のような意味があります。とくに、人の性質に対していう四字熟語になっていますよ。
1.寛大で情深く、人間としての度量が大きいこと。
出典:四字熟語辞典(学研)
「寛仁」とは心が広く情が厚いことを表します。「寛容」の「寛」であり、「仁徳」の「仁」であることから意味をイメージしやすいですね。「大度」のほうは度量が大きく細かいことにこだわらないことを表しています。
寛容で、仁徳があって、度量が大きいということなので、心に余裕があり器が大きい人を表す複数の意味を含む表現です。器の大きさを表す表現としては、最高の言葉になりますね。
「寛仁大度」の語源は?
次に「寛仁大度」の語源を確認しておきましょう。中国の司馬遷によって編纂された歴史書「史記」の第八巻の「高祖本紀」第八に由来しますよ。
高祖劉邦の性格や人柄のことを評した本文に「仁にして人を愛し施しを喜(この)み、意(い)豁如(かつじょ)たり。常に大度有り。」とあります。「思いやりがあって人を愛し人に施すのが好きで度量が広かった。また、常に心を広く持っていた。」という意味です。「寛仁大度」のすべての語が登場しているわけではありませんが、意味としては十分に表現されています。
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