端的に言えば水泡に帰すの意味は「努力が無駄になる」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
今回は広告会社で経験を積み、文章の基本と言葉の使い方を知るライターのHataを呼んです。一緒に「水泡に帰す」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/Hata
以前は広告会社に勤務しており、多くの企業の広告作成経験を持つ。相手に合わせた伝え方や言葉の使い方も学び、文章の作成や校正が得意。現在はその経験をいかし、ライターとして活動中。
「水泡に帰す」の意味は?
「水泡に帰す」には、次のような意味があります。
努力のかいもなく全くむだに終わる
出典:デジタル大辞泉(小学館)「水泡に帰する」
「水泡」とは文字通り水の泡のこと。「帰す」は本来の場所や状態に戻すという意味です。
水の泡は大きく膨らむものの、ちょっとした刺激や時間の経過で跡形もなく消えてなくなってしまいます。この様子から「これまでの成果が水の泡のようにあっという間に消えてしまう」という意味を表現するようになり、「積み上げてきた苦労や努力もすべてが無駄になる」という意味になりました。これが「水泡に帰す(すいほうにきす)」という慣用句です。
また、何かが台無しになる時に「努力が水の泡だ」など、「水の泡」という表現を用いるのもこの「水泡に帰す」という慣用句がもととなっています。
なお「水泡に帰する」と表記することもありますが、使い方や意味は同様です。
「水泡に帰す」の使い方・例文
「水泡に帰す」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
\次のページで「「水泡に帰す」の類義語は?違いは?」を解説!/