世界史

5分で分かる「薔薇戦争」ランカスター家とヨーク家の争いを歴女が解説

よぉ、桜木建二だ。今回は薔薇戦争についてだ。これは15世紀のイングランドで起こった、百年戦争後の王位継承をめぐっての内乱だ。内乱では、共にプランタジネット朝の傍流となるランカスター家とヨーク家が争うことになり、紆余曲折を経てランカスター家の傍流だったヘンリーがテューダー朝を開くことにつながったんだ。

それじゃあその詳しい経緯をヨーロッパ史に詳しいまぁこと一緒に解説していくからな。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

totocco0630

ライター/まぁこ

ヨーロッパ史が好きなアラサー歴女のまぁこ。特にハプスブルク家やブルボン家などの王室について興味があり、関連書籍を愛読中。今回は15世紀のイングランドで起こった薔薇戦争について解説していく。

1 薔薇戦争とは?

image by iStockphoto

薔薇戦争とは、イングランドのランカスター家とヨーク家が王位継承をめぐり起こった内戦のこと。この内戦は1455年から30年にもわたって続くことに。ちなみにこの両家は先のイングランド王朝、プランタジネット朝の傍流でした。ここでは薔薇戦争が起こった経緯について見ていきましょう。

1-1 ランカスター朝のヘンリー6世

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ランカスター朝のヘンリー6世は1421年12月に生まれました。彼の父ヘンリー5世が急死したため、生後わずか9か月で即位することに。ちなみに歴史上の人物で幼い年齢で即位した人物に、生後6日でスコットランド女王となったメアリ・ステュアートや3歳でモスクワ大公となったイヴァン4世がいますね。

そしてヘンリーはイングランドだけではなく、フランス王にもなることに。これは1420年に結ばれたトロワ条約によって、フランス王シャルルの死後はイングランド王ヘンリー5世もしくはその後継者が統治し、両国は統合されることが決められていました。ところがヘンリーが戴冠する前にフランスの王太子シャルルが先にランスで戴冠。その後ヘンリーも戴冠しますが、百年戦争の戦局は次第にフランスに押され、劣勢となることに。

1-2 百年戦争の終焉

1339年から始まった百年戦争でしたが、ついに終戦を迎えることに。1453年の出来事でした。この戦争は、イングランドのエドワード3世フランスの王位継承権を主張したこと、イングランドとフランスの領地問題から戦争に発展することに。これまではイングランドが優勢に戦いを進めてきましたが、ジャンヌ・ダルクの出現によって次第に劣勢となったイングランド。ヘンリーの時代では、これまでフランス国内に領有していたアキテーヌやノルマンディーを失うことになります。

1-3 王妃マーガレット

百年戦争が終結する少し前にヘンリーは結婚することに。相手はマーガレット・オブ・アンジュー。彼女はフランス王妃の姪でした。しかしこの結婚では、莫大な持参金を持たずその身だけで嫁いだマーガレットに対し、ヘンリー側はイギリス領のアンジュー公領とメーヌ伯領をマーガレットの父に譲るというもの。かなりイングランド側にとって不利な条件だったかが分かりますね。このようになった要因には、ヘンリーが結婚相手を探している際にマーガレットの肖像画を見て一目ぼれしたためだと言われています。この時の屈辱的な結婚条件からヨーク家が反発するように。

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