生物学

獲得免疫を一気に理解!細胞性免疫と体液性免疫の違いは?現役講師が解説

よぉ、桜木建二だ。今回は獲得免疫についてみていこう。

生物基礎では身体の恒常性の分野で、免疫について学習する。中でも獲得免疫は出てくる細胞の種類が多く、仕組みがやや複雑であることから、テストなどでよく狙われやすい内容だ。この記事でサクッと復習しよう。

大学で生物学を学び、現在は講師としても活動しているオノヅカユウに解説してもらうぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

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ライター/小野塚ユウ

生物学を中心に幅広く講義をする理系現役講師。大学時代の長い研究生活で得た知識をもとに日々奮闘中。「楽しくわかりやすい科学の授業」が目標。

わたしたちの身体の免疫システム

私たちの体は常に細菌やウイルス、寄生虫などどいった病原体が侵入してくる危険性にさらされています。眼に見えない病原体は空気中や水中に数えきれないほど存在しているのです。

それにもかかわらず、多くの人が連日風邪をひいたり、健康な人がすぐに感染症にかかったりすることはあまりありません。なぜならば、体内に侵入してきた病原体を排除するシステムが備わっているからです。このシステムのことを免疫といいます。

image by iStockphoto

体内ではたらく免疫システムは大きく2つにわけることができます。一つが自然免疫(もしくは先天性免疫)、もう一つが今回のテーマである獲得免疫(もしくは適応免疫、後天性免疫)です。

自然免疫

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自然免疫は、病原体が体の中に初めて侵入したときに活躍する免疫システムです。今回は仮に、擦り傷や切り傷などの傷口から病原体が侵入する場合を考えてみましょう。

皮膚というバリアが破れた傷口からは、細菌やウイルスが侵入してきます。すると、傷口の周辺には白血球の一種である好中球や、マクロファージといった免疫細胞が集まり、侵入してきた病原体を食べてしまうのです。

取り込まれた病原体はそれぞれ取り込まれた細胞内で死んでしまうので、それ以上の体内への侵入を防げるということになります。

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好中球やマクロファージがその細胞内に病原体を取り込むことを食作用といい、食作用がみられる細胞を貪食細胞といったりするな。

このとき、好中球やマクロファージは食べる相手=病原体をほとんど選びません。「細菌らしい特徴をもつものは片っ端から食べる」という感じで、細菌の種類やウイルスの種類などは無関係に(非特異的に)反応が起きます。

また、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)の活躍も忘れてはいけません。NK細胞は病原体がすでに感染した自分自身の細胞を見分け、攻撃・破壊することができる重要な免疫細胞です。

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