日本初のノーベル賞受賞者「湯川秀樹」の功績を科学館職員がわかりやすく解説!
湯川博士の研究内容
ところで湯川博士はどんな研究でノーベル賞を受賞したのでしょうか?
湯川博士の研究である「中間子理論」の内容を簡単に説明すると「原子核にあるプラスの陽子と中性の中性子がどうして結びついているのか」という事です。この答えとして湯川博士が考え出したのが陽子と中性子を結び付ける粒子の存在になります。湯川博士は陽子と中性子の間でやり取りされる粒子は非常に重たく一瞬しか存在できないと考え、陽子と中性子の間位の重さと考えました。こうして中間子という粒子の存在が予測されたのです。
湯川博士がこの中間子理論を発表した時、世間には受け入れられませんでした。しかし、1937年にアメリカのアンダーソンが宇宙線で中間子と同じくらいの重さの粒子を発見します。そして1947年についに中間子が発見されたのです。
湯川博士に続く日本のノーベル賞
image by Study-Z編集部
2019年までに日本出身でノーベル賞を授賞した人物は28名。最も多いのが湯川博士と同じ物理学賞の9人でそこに化学賞、生理学・医学賞と自然科学の分野が続いています。ちなみに日本人で経済学賞を受賞した人はまだいません。
湯川博士は京都大学の出身でしたね。京都大学は日本のノーベル賞受賞者を多く輩出しており例えば野依良治博士(2001年化学賞)、本庶佑博士(2018年生理学・医学賞)吉野彰博士(2019年化学賞)がいらっしゃいます。まだまだ京都大学出身のノーベル賞受賞者はいらっしゃるので調べてみて下さいね。
日本初のノーベル賞授賞の偉業、湯川秀樹
戦後間もなくの湯川博士のノーベル賞は日本に希望を与えてくれました。原爆を投下された日本が原子爆弾と関係のある中間子理論によってノーベル賞を受賞したという事も国民の関心を集めた理由のひとつです。
湯川博士は学問を純粋に楽しむ家庭で育ちました。自分の興味に向かって真っすぐ研究をつづけたからこそ、日本初のノーベル賞受賞という快挙を成し遂げたのでしょう。そして、平和という科学とは異なるも人類に大切なテーマについても活動されていたのです。
今では日本も欧米に負けないノーベル賞授賞者を輩出する国となりました。ノーベル賞授賞は素晴らしい栄誉ですが、その陰にたくさんの努力があるのです。これから自分の好きな学問の道に進む皆さんも湯川博士のようにその道を究め、社会に役立ててくださいね、
