
「電光石火」
電光石火は「でんこうせっか」と読みます。使われている漢字が比較的易しく、ゲームやアニメでも見かける機会の多い言葉です。「電光」は放電のような激しい光を、「石火」は石を打ち合わせたときに出る火花を指しています。瞬時に激しく光り輝く様子を表現していて、疾風怒濤よりもスピード感を重視した表現です。
「迅速果敢」
迅速果敢は「じんそくかかん」と読みます。こちらは自然現象にたとえた表現ではなく、そのままの様子を言葉にした表現です。「迅速」は非常に素早い様子を、「果敢」は決断力や勇気に富み、大胆な様子を意味します。つまり、素早く大胆な行動を指した言葉です。特に「果敢」は、人の心理に近いものを表す言葉ですので、「疾風怒濤」「疾風迅雷」「電光石火」に比べ、より心情をストレートに伝える表現といえるでしょう。その反面、人や動物など、心理描写のあるもの以外には、あまり使われない言葉でもあります。
「春風駘蕩」
春風駘蕩は「しゅんぷうたいとう」と読みます。「春風」は文字通り春の穏やかな風を、「駘蕩」は遮るもののない穏やかでのびのびとした様子を表す言葉です。このことから、春の優しい風が吹くのどかな風景を表現しています。そこから転じて、人柄が温厚で穏やかであることを指すときにも使うことができる言葉です。
「悠々閑々」
悠々閑々は「ゆうゆうかんかん」と読みます。「悠」も「閑」も、のんびりとゆったりとした様子を表す漢字で、それぞれ重ねて強調されているのがわかりますね。悠々閑々という言葉も、のんびりゆったりとした様子を表すのに使われる言葉です。
ドイツの文学革新運動「シュトゥルム・ウント・ドラング」とは?

ここまで解説してきたのは、あくまでも日本語としての「疾風怒濤」の意味や使い方です。冒頭で紹介したとおり、疾風怒涛にはもう一つ、ドイツの文化革新運動「シュトゥルム・ウント・ドラング」の訳語としての意味があります。ここでは、シュトゥルム・ウント・ドラングについて触れておきましょう。
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