
牛乳に白い膜?「ラムスデン現象」って何?現役講師がわかりやすく解説

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ところで、インターネットで情報を探すと「牛乳を加熱したときにできる膜は食べても大丈夫なのか?」というような疑問を目にします。もちろん、食べても大丈夫です。
前述のとおり、この膜は牛乳中のタンパク質や脂質が固まったもの。むしろ、普通に牛乳を飲むよりも栄養分がギュッと凝縮している物質だといえるでしょう。
ラムスデン現象の例
牛乳以外にも、皆さんの知っている食品でラムスデン現象を見ることができます。ずばり、湯葉(ゆば)です!
湯葉は豆乳を加熱したときに、ラムスデン現象によってできる膜を菜箸などでとりあげたもの。こちらもやはり、タンパク質などが主成分となります。植物性たんぱく質を効率的に摂取することができる栄養豊富な食品として、精進料理などではおなじみですね。
ラムスデン現象を抑えるには?
自信をもって「牛乳の膜は栄養がある」とご紹介しましたが…実際のところ、この膜が苦手だという方も少なくないでしょう。牛乳を温めるときに膜をつくらせない、ラムスデン現象を起こさせないようにするにはどうしたらいいのでしょうか?
ここまでこの記事を読んでくださったあなたならば、解決法を推測することができるはず。ラムスデン現象は「牛乳表面の水分の蒸発」と「濃度の変化」によって引き起こされるのですから、これを抑えればいいのです。
かき回しつづける
温めている牛乳表面に濃度のかたよりができないよう、加熱中は牛乳をゆすったり、かき回すようにしてみましょう。拡販することで牛乳中のタンパク質や脂質を均等に分布させます。
強めの火で加熱する

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弱い火で時間をかけて温めるほど、牛乳の表面からはどんどんと水分の蒸発が起きてしまいます。ゆっくり加熱するよりも、やや強めの火でなるべく時間をかけずに温めた方が、膜ができにくいといわれているんです。
ただし、牛乳の焦げには十分注意しましょう。牛乳中には前述のようにタンパク質や糖質、脂質などの成分がたくさん存在しています。肉を焼けば焦げるように、牛乳も強い火にかれば焦げてしまいますよ。
加熱の際には木べらなどを使い、鍋の底を滑らせるようにしてしっかりとまぜてあげましょう。なべ底で牛乳が焦げてしまうのを防ぐことができます。
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