
「袖振り合うも多生の縁」の使い方・例文
「袖振り合うも多生の縁」の使い方を例文を使って確認していきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.袖振り合うも多生の縁というが、彼女と知り合ったのも必然だったのかもしれない。
2.偶然隣の席になった転校生と初日から意気投合して仲良くなった。袖振り合うも多生の縁というが、ひょっとすると前世で既に知り合っていたのかもしれない。
3.
A「すみません、この建物に行きたいのですが道に迷ってしまって。ご存知ですか?」
B「それならすぐ近くですね。ご案内できますよ。」
A「ご親切にありがとうございます。」
B「とんでもないです。袖振り合うも多生の縁といいますし、お力になれて嬉しいです。」
「袖振り合う」の袖とは着物の袖のことです。着物を着ることが当時ほど日常的ではない現代では、まるで袖を触れ合わせるかのような「些細な関わり・出来事」に対して使うことができますよ。
例文1や2のように、驚くほど気が合ったり、運命ではないかと思うほどの出会いに対して「袖振り合うも多生の縁」だということができます。また例文3ではお互いに初対面での会話ですが、一方に感謝を示された際に「袖振り合うも多生の縁」であると伝えていますね。偶然に通りかかったことで生まれた会話や人助けも縁であり、その一瞬を大切に受け止める心情が含まれています。
「躓く石も緑の縁」
「躓く石も縁の端(つまずくいしもえんのはし)」は、現世で石に躓くほどの些細な出来事は、前世での約束によって生じていることを表す慣用句です。
「一樹の陰一河の流れも他生の縁」
「一樹の陰一河の流れも他生の縁(いちじゅのかげいちがのながれもたしょうのえん)」は、同じ流れから水を汲むほどの些細な人間関係にも前世の因縁が関係しているという慣用句です。
\次のページで「「袖振り合うも多生の縁」の英訳は?」を解説!/