端的に言えば「暗中模索」の意味は「手探りで進むこと」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
現役塾講師で文系科目のスペシャリストである「すけろく」を呼んです。一緒に「暗中模索」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/すけろく
現役文系講師として数多くの生徒を指導している。その豊富な経験を生かし、難解な問題を分かりやすく解説していく。
「暗中模索」の意味は?
「暗中模索」には、次のような意味があります。
出典:大辞林 第三版(三省堂)「暗中模索」
もっと詳しく、「暗中模索」を「暗中」と「模索」の二つに分けて考えてみましょう。最初の「暗中」は、暗がりの中という文字通りの意味を表しています。
一方、「模索」の意味は手探りで探すことです。したがって、これら二つの意味を合わせると、暗がりの中を手探りで探すという意味になりますね。
さらに、この暗がりを手がかりがなく何の見通しも立たない状況に置き換えてみるとどうなるでしょうか。すると、
「暗中模索」の由来や出典は?
次に「暗中模索」の由来や出典を確認しておきましょう。「暗中模索」は、唐代に著された「隋唐嘉話(ずいとうかわ)」という書物がその出典であるとされます。
この書物の中で登場するのが、唐代の優れた政治家とされる許敬宗(きょけいそう)なる人物です。この政治家は、自分が優秀であることを鼻にかけ、なかなか人の名前を覚えようとしませんでした。
ある人がこれを諫めようとして「歴史上の有名人に会ったら、暗闇の中を手探りしてでも名前を覚えておこうとするだろう」と言ったのが由来だとされています。
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