端的に言えば、多士済々の意味は「優れた人材が多い」ことです。読み方は「たしせいせい」「たしさいさい」のどちらが正しいか知っているか?
日本放送作家協会会員でWebライターのユーリを呼んです。「多士済々」の意味や語源をチェックし、例文や類義語などを見ていきます。
- 「多士済々」の意味・語源・使い方
- 「多士済々」の意味
- 「せいせい」?「さいさい」?「多士済々」の読み方
- 「多士済々」の語源は『詩経』
- 「多士済々」の使い方
- 「多士済々」の類義語
- 「人才済々(じんさいせいせい)」:多士済々
- 「百花繚乱」:優れた人材が一時期に多く現れる
- 「多士済々」の反対語
- 「少数精鋭」:人数は少ないが優れている
- 「烏合(うごう)の衆(しゅう)」:ただ寄り集まっただけ
- 「多士済々」の英訳
- 「collection of intellectuals」:知識人の集まり
- 「galaxy of able persons」:きら星のような有能な人たちの集まり
- 「多士済々」を使いこなそう!
この記事の目次
ライター/ユーリ
日本放送作家協会会員。シナリオ、エッセイをたしなむWebライター。時代によって変化する言葉の面白さ、奥深さをやさしく解説する。
「多士済々」の意味
まず、国語辞典で「多士済々」の意味をチェックしましょう。
すぐれた人が多いこと。人材が豊富であること。
出典:四字熟語を知る辞典「多士済々」
「士」には「さむらい」以外に「学識・徳行のあるりっぱな男子」「特別の資格・技術を身につけた人」という意味があります。「紳士」「名士」「博士」という言葉がありますね。「多士」は「多くの優れた人材」という意味です。また「済々」は「多くて盛んな様子」のこと。「多士済々」は「優れた人材が多いこと」「人材が豊富であること」です。
「せいせい」?「さいさい」?「多士済々」の読み方
「多士済々」の読み方は「たしせいせい」でしょうか。それとも「たしさいさい」でしょうか。「済」を漢字辞典で調べてみましょう。
[音]サイ(呉) セイ(漢) [訓]すむ すます すくう なす
〈サイ〉
1 助ける。すくう。
2 しあげる。すます。
〈セイ〉多くそろってりっぱなさま。「多士済々」
[補説]2の「済済」は「さいさい」とも読む。
出典:大辞泉(小学館)「済」
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