「勇往邁進」
「勇往邁進」は「ゆうおうまいしん」と読みます。あまり有名な四字熟語ではありませんが、今を頑張っているすべての人に当てはまる四字熟語といえるでしょう。意味は、目標に向かってよそ見をせずに勇ましく前進すること。目標に向かって一直線に走り切る姿は「力戦奮闘」と同じだといえるのではないでしょうか。
「勇往」は勇ましく前進すること。「邁進」は恐れず突き進むという意味になります。どちらも大変ポジティブな言葉ですよね。どのような困難が待ち受けようとも、目標を達成するまで諦めないという意思表示として使うとよいでしょう。
「力戦奮闘」の対義語は?
「力戦奮闘」は全力を尽くして努力するという意味ですから、正反対の意味となると「ずっと全力を出すことはない」という意味になってしまいます。さすがに、そのような寂しい四字熟語は存在しません。そこで今回は、「困難から逃げる」もしくは「努力をしようとしない」といった意味合いで対義語をご紹介します。
「一時逃れ」
試練が待ち受けている場合、そのまま困難に立ち向かうか、それとも何かのせいにして逃げるか、2つのパターンが考えられますよね。「一時逃れ」は、その場で適当な言い訳をして責任や困難から逃げようとすることを指します。これは、一時しか効果はありません。あとで苦労することは目に見えている時に使う言葉です。
本来であれば、問題が複雑になる前に、できるだけ早く解決したいですよね。ところが、その場で片付ければ楽なのに、放棄してしまう人を見かけたことがあるのではないでしょうか。どのような言い訳しても、あくまで一時逃れ。本人の首を絞めてしまうだけなので、「一時逃れ」の言い訳は避けたいところです。
「苟且偸安」
馴染みのない漢字ばかりですが「苟且偸安」は「こうしょとうあん」と読みます。試練とは、目標や夢があるからこそ訪れる困難ですよね。しかし、そもそも目標もなく、楽なことばかりしていたら、絶対に試練に出会うことなどありません。「苟且偸安」は将来をろくに考えず、楽なことばかりしていることを意味します。
「苟且(こうしょ)」はその場限り、かりそめという意味。「偸安(とうあん)」は、目先の安楽を求めるという意味になります。たまには息抜きも必要でしょう。しかし、楽なことばかり選んでいると、将来、後悔する結末が待っているかもしれません。「苟且偸安」をしてもいいですが、いざという時は「力戦奮闘」することをおすすめします。
「尸位素餐」
「尸位素餐」は「しいそさん」と読みます。意味は、一定の地位にいながら責任を果たさず、無駄に給与をもらっていること。もしかしたら、あなたの職場にもいるかもしれませんね。部下の立場からすれば、やはりリーダーとなる者は、責任から逃げずに一緒に困難へと立ち向かって欲しいはずです。ところが、上司が最初から責任を負うつもりもなく、給与だけもらえていればいいと考えていたら、部下はどう思うでしょうか。
「尸位(しい)」は、才能や人徳もないのに良い地位に就いていること。「素餐(そさん)」は、功績や才能もないのに良い給料をもらっているという意味になります。ただし、本人は「力戦奮闘」しているつもりなのに、「尸位素餐」と言われたらショックを受けるはず。「尸位素餐」を使う場合はくれぐれも注意しましょう。
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