
フレミングの法則の暗記は不要「電磁力」の解釈を理系ライターがわかりやすく解説
6.外積から読み解く「電磁力」

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電流、磁界をそれぞれ矢印で表してみましょう。電磁力の正体は「電流の矢印」と「磁界の矢印」の掛け算=外積です。電流の矢印を磁界の矢印に向かって回転させましょう。この回転によって右ねじが進む方向が「電磁力」の向き。「電磁力」の大きさは電流矢印長さ x 磁界矢印の長さ。
もちろん、電磁力の向きはフレミング左手の法則に一致。電磁力=電流と磁界の外積と理解しておけば、フレミング左手の法則の暗記は不要なのです。しかも、外積という概念は他の物理法則(フレミング右手の法則など)にも応用が利くのでおススメ。
公式で書くと、電磁力ベクトル=電流ベクトル x 磁界ベクトル
電流と磁界掛ける順番に注意
ただし、1つだけ注意点があります。掛ける順番です。電磁力=電流ベクトル x 磁界ベクトル。磁界ベクトル x 電流ベクトルとしてはいけません。向きが反対になってしまいます。
右ネジの応用でフレミングの法則をマスター
本記事では、電磁力=電流ベクトル x 磁界ベクトル(両者の外積)であることを述べました。電流ベクトルを磁界ベクトルの方に回転させたときに右ネジが進む方向が電磁力の向きでこれは「フレミング左手の法則」に合致。
このように「外積」を使って考えると、フレミング右手の法則など他の法則を覚える時にも応用でき非常に便利です。