
「有名無実」の使い方
次は例文を使って「有名無実」の使い方を見ていきましょう。
1.あのレストランはSNSを利用した宣伝が上手で評判になっているが、まったく有名無実だ。たいしておいしくないしサービスもイマイチだ。
2.創業者の父が会長になり、長男が社長に就任したが、実権は相変わらず会長が握っており、社長というのは有名無実だ。
3.髪が肩についたら束ねるという校則は有名無実になっていたが、新しく着任したA先生に「校則だから髪を束ねろ」と言われた。
最初の例文は、宣伝のせいでレストランが評判になっているが、中身が伴っていないという意味です。2番目の例文は、長男が社長になったものの名ばかりで、実権は会長が握ったままという意味ですね。3番目の例文は、形骸化していたはずの校則を、転任してきた先生がむしかえしたという意味です。
「有名無実」は「評判はよいが実質が伴わない」「地位があるのに実権がない」「規則が形骸化して機能していない」というシーンでよく使われますよ。
「羊頭狗肉」「羊質虎皮」:見掛け倒し
「羊頭狗肉(ようとうくにく)」は「羊頭を掲げて狗肉を売る」を略した言い方。看板には羊の頭を掲げていながら、実際には犬の肉を売っているという意味です。転じて「羊頭狗肉」は、「見かけは立派でも実質が伴っていない」ことを表現しています。「羊質虎皮(ようしつこひ)」は、外見は虎だが中身は羊という意味。つまり「外見は立派だが内容が伴わない」「見かけ倒し」ということですよ。
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