
端的に言えば、有名無実の意味は「名ばかりで実質が伴っていない」ことです。四字熟語の類義語、反対語がたくさんあるから、一緒に覚えておくといいぞ。
日本放送作家協会会員でWebライターのユーリを呼んです。「有名無実」の意味や語源をチェックし、例文や類義語などを見ていきます。

ライター/ユーリ
日本放送作家協会会員。シナリオ、エッセイをたしなむWebライター。時代によって変化する言葉の面白さ、奥深さをやさしく解説する。
「有名無実」の意味
まず、国語辞典で「有名無実」の意味をチェックしましょう。
名ばかりで、それに伴う実質のないこと。また、そのさま。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「有名無実」
「有名無実」は規則、地位、タイトルなどが、実際に効力を持っていないことや、評判と実際が違っていることを表現する言葉です。たとえば「有名無実な規則」は規則という名目はあるのに、実際には機能していないこと。「有名無実の高級旅館」は高級だという評判なのに、実際には違っていることを表現しています。「有名無実」は「名ばかりで、それに伴う実質がないこと」です。
「有名無実」の語源は『国語』!
「有名無実」の語源は『国語』「晋語」にあります。国語といっても学校で習う国語のことではなく、『史記』や『漢書』とならぶ中国の代表的な歴史書『国語』のことです。春秋時代、晋の大臣になった韓宣子(かんせんし)が「吾(われ)卿(けい)の名有りて其(そ)の実無し」つまり「私は卿(大臣)といっても名ばかりで実質がない」と言ったという記述がもとになっています。
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