「唯我独尊」のもともとの意味
上記の「天上天下唯我独尊」は、次のように解釈されます。つまり私たちはほかのなにと比べるまでもなく、そのままで1つの命として唯一無二であり、尊いものだということ。一般的に認識されている「ひとりよがり」という意味は、漢字を誤って解釈してしまったと言えそうです。
誰でも最初は「唯我独尊」
生まれてから幼少期までの子どもは、全能感にあふれています。この記事で紹介した両方の意味で「唯我独尊」ですね。小さい子どもの手前勝手な行動は、親としては手を焼くことも多いもの。
しかし子どものときに、楽しい嬉しいといったポジティブな感情だけでなく、悲しい悔しい腹立たしいといったネガティブな感情も受け止めて、共感してあげることはとても大切。小さい頃の「唯我独尊」を受け入れてもらえたという経験は、粘り強く思いやりのある心を育てる土台になる、という研究報告もあります。
悪い意味だけではない「唯我独尊」
この記事では「唯我独尊」について、言葉の意味や類義語に加えて語源ともともとの意味を解説しました。
今でこそ「唯我独尊」は「自己中心的なうぬぼれ」という意味が定着してしまっていますが、語源的には「人は誰でもほかに代え難い存在である」ということを示します。テストの点や資格の有無、会話の上手さなど、何らかの尺度で自分や他人を評価することは日常茶飯事。しかしそれらの優劣で人間の価値を判断することは短絡的というもの。『自分とまったく同じ人生』の歩み手はあり得ません。きっと、今しかあなたにしかできないことはあります。そう思えば、「唯我独尊」の意味の1つである「ひとりよがり」な考え方は、とても損に思えますね。
みなさんがこの記事で「唯我独尊」の意味を掴むことができ、「自分は自分らしくあっていいんだ」と肩の力を抜くことの一助になれば幸いです。

